ハクビシンは夜行性の動物です。そのため昼間にハクビシンの姿を見かけることは少なく、住宅に侵入された場合も足音や鳴き声は夜間に聞こえるケースが大半です。
この記事では、ハクビシンが夜行性である理由や昼間どこにいるのか?ハクビシン被害を防ぐ対策などについて解説いたします。

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目次
ハクビシンは夜行性の動物
ハクビシンは夜行性の動物です。私たち人間の多くが昼間に活動をしているため、目撃する機会は少ないといえます。
以下の動画は住宅の天井裏にハクビシンが侵入した様子ですが、動画の撮影時間(20時49分)を見ると夜間に活動していることが分かります。
また以下の動画では、夜間に民家の障害物をのぼるハクビシンの様子が捉えられています。
このような映像からも、ハクビシンが夜行性の動物であるということが分かります。
ハクビシンはなぜ夜行性なのか?

ハクビシンが夜行性である理由を示した論文などは現在までに発表されていません。しかし一般的な夜行性動物が夜に活動する理由に当てはめると、以下のような可能性が考えられます。
理由①:天敵・人間を避けるため
ハクビシンはとても臆病な性格をしています。多くの生き物が活動している昼間は、天敵などと出くわし、捕食されてしまうリスクがあります。また人間も昼に活動していることが多いため、夜行性である方が遭遇を避けられます。
理由②:暗闇に適した目を持っているため
ハクビシンは暗い場所でも周囲がよく見える目を持っています。網膜の裏側には、わずかな光を増幅して夜間の視力を高める「タペタム(輝膜)」という構造があります。
これは猫なども同じで、たとえ夜間でもわずかな月明りや街灯があれば、昼間と同じように動き回ることができます。
理由③:食料を得やすいため
ハクビシンの好物は甘い果実ですが、雑食性のため昆虫やカエル、ネズミなども食します。こうした小型の生き物は夜行性のものもあり、同じ時間帯に活動することで効率的に狩りができるというメリットがあります。
また人間が捨てた生ゴミなども食すため、人間の少ない夜間にゴミ置き場などを荒らすこともあります。
ハクビシンは昼間どこにいる?

ハクビシンが夜行性であることが分かりましたが、昼間はどこで休んでいる(寝ている)のでしょうか?昼間の過ごし方は野生環境と住宅街などで大きく異なります。
野生環境:木の上や岩陰など
ハクビシンは野生環境では、高い木の上や岩陰、樹洞(木の洞)など、外敵に見つかりにくい場所をねぐらとして利用します。木登りが得意なハクビシンにとって、地上から離れた高い場所は天敵に襲われるリスクが低く、安心して眠れる環境といえます。
昼間のあいだはこうした場所でじっと身を潜めて休み、夜になって周囲が静かになるのを待ってから行動を開始します。
住宅街など:天井裏や床下など
都市部や住宅街では、木の上や岩陰の代わりに住宅の天井裏や床下、倉庫の隙間などがねぐらとして狙われやすくなります。
これらの場所は雨風を防げるうえ、人や外敵の出入りが少なく、ハクビシンにとって木の上と同等以上に安全な環境です。
【注意】ハクビシンのねぐらは1ヶ所だけではない
ハクビシンは1つのねぐらに固定して住み続けるわけではなく、複数のねぐらを持ち、状況に応じて使い分ける習性があります。餌場との距離や、ねぐらが荒らされた際の避難先として、あらかじめ複数の安全な場所を確保しています。
そのため、「昨日は足音がしたのに今日は静かだ」といった場合でも、ハクビシンが別のねぐらに移動しているだけで、再び戻ってくる可能性が非常に高いです。ハクビシンは帰巣本能が強く、一度被害が出た場所では繰り返し棲みつかれるリスクが高いといえます。
例外的に昼間でも活動するケース

たしかにハクビシンは夜行性ですが、絶対に昼間に活動しないという訳ではありません。昼間でもハクビシンの目撃事例は多数存在します。
以下の動画は、ハクビシンが住宅の雨樋をのぼる様子を捉えていますが、撮影時間を見ると朝方(7時14分)であることが分かります。
ハクビシンが昼間に活動するケースでは、「冬場でエサが十分に確保できない」「子育て中で大量のエサが必要」などといった理由が考えられます。
ハクビシンにとっても平常時とは異なる状態で、人間と遭遇した場合には威嚇されるようなケースもあるため、注意が必要です。
ハクビシンが住宅に侵入した場合の被害
夜行性であるハクビシンが住宅の天井裏などに侵入すると、主に以下のような被害が起こります。
被害①:騒音によるストレス

ハクビシンは夜行性のため、人間が寝静まった頃に活動を本格化させます。もし天井裏に侵入されると、ドタバタと走り回る足音や鳴き声が夜通し響き渡ることになります。
実際に被害に遭われた方からは、「毎晩の騒音で眠れず、精神的に追い詰められた」という切実な声が数多く寄せられています。
慢性的な睡眠不足は、不眠症や神経症を引き起こすなど、心身の健康に深刻なダメージを与える要因となります。
被害②:ダニ・ノミなどによる「虫刺され被害」

ハクビシンの体には、非常に多くのダニやノミが寄生しています。直接ハクビシンに触れなくても、住宅への侵入を許してしまうと、これら害虫が屋内にまで拡散し、人間を刺す被害が発生します。
人間がダニやノミに刺されると、1〜2日後に激しい痒みや赤い発疹が生じ、症状が長引くこともあります。
特に注意が必要なのは、ハクビシンを追い出した後です。ハクビシンがいなくなっても、体に寄生していたダニやノミは室内に残り続けます。ハクビシンの駆除や追い出しを行う際は、必ず専門業者による殺虫消毒をセットで行わないと、二次被害を防ぐことはできません。
被害③:天井の染み・天井板の劣化

ハクビシンには、同じ場所に繰り返し排泄を行う溜め糞(ためふん)という厄介な習性があります。
屋根裏などに糞尿が蓄積されると、まずは天井に濃い染みが広がり、やがて強烈な悪臭が室内に充満します。
さらに深刻なのは、糞尿の重みや腐食によって天井材の強度が低下することです。天井板がたわんで湾曲するだけでなく、最悪のケースでは天井が抜け落ちる恐れもあります。
こうなると、単なる清掃や消毒だけでは済まず、大規模な補修工事が必要となり、多額のリフォーム費用が発生してしまう可能性が高いです。
ハクビシン被害を未然に防ぐための対策
こうしたハクビシン被害を防ぐためには、どのような対策を行うべきでしょうか?ハクビシンの住宅への被害を防ぐには、以下のような対策があります。
対策①:侵入経路を塞ぐ

ハクビシンによる被害を防ぐには、まず住宅への侵入経路を塞ぐことが重要です。ハクビシンが通れる穴や隙間が無ければ、少なくとも住宅への侵入は防ぐことができます。
ハクビシンは直径9㎝前後の穴(人間の握りこぶし程度)からでも侵入できてしまうため、こうした穴や隙間を探してパンチングメタルなどで塞いでいきます。
ハクビシンの侵入しやすい場所や穴の塞ぎ方などは以下の記事で詳しく解説していますので併せてご覧ください。
対策②:生ゴミやペットフード、果樹を適切に管理する

ハクビシンは甘い果実を好むため、お庭に果樹(果物の成る木)などがあると格好の餌場となります。果樹にはネットや柵を設けてハクビシンが近寄れないような環境を作ることが大切です。
またハクビシンは雑食性でもあるため、生ゴミやペットフードなども食します。住宅の外部に生ゴミやペットフードを置いているようなら、屋内や頑丈なコンテナなどに入れて管理すると、ハクビシンに荒らされる心配も無くなります。
対策③:害獣用の忌避剤(きひざい)などを利用する

すでにハクビシン痕跡があったり、近くで目撃事例などがあるようであれば、害獣用の忌避剤なども試してみましょう。
ハクビシンが嫌がるトウガラシやハーブの匂いのする商品や、天敵の尿などを利用した商品など様々な種類が販売されています。過度な期待は禁物ですが、ハクビシンを遠ざけるための対策として検討してみましょう。
ハクビシン被害に遭ってしまったら

すでにハクビシンが住宅に侵入してしまっている場合には、ハクビシン駆除を行う必要があります。基本的なハクビシン駆除は以下のような流れで行います。
手順① ハクビシンの「追い出し」(あるいは「捕獲」):ハクビシンが屋内に居ない状態を作る
手順② 侵入経路の穴塞ぎ(封鎖):ハクビシンが住宅に侵入した穴を特定し、塞ぐ
手順③ 糞尿の清掃:ハクビシンの残した糞(フン)と尿の清掃
手順④ 害虫駆除・殺菌消毒:ダニやノミなどの害虫駆除、ウイルスや病原菌の殺菌消毒を行う
これらの作業をすべてご自身で行うには、高所作業のリスクや感染症への対策など、多大な労力と危険が伴います。少しでも「自分では難しそうだ」と感じたら、被害が深刻化する前に害獣駆除の専門業者へ相談しましょう。
ハクビシン駆除の費用は、被害状況や住宅の構造にもよりますが、おおよそ10万~30万円前後が相場と言われています。費用相場や信頼できる業者の選び方については、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
ハクビシンの夜行性に関するQ&A
Q.ハクビシンは夜行性ですが、鳴き声が聞こえるのも夜だけですか?
A.基本的には夜が多いです。ただし本文中でも記載したように昼に活動するケースもあるため、昼に鳴き声が聞こえたからハクビシンでは無いという思い込みは危険です。大人のハクビシンは「キィーキィー」「シャーシャー」といった鳴き声を発しますが、生まれたてのハクビシンは「ピィピィ」「チィチィ」といった鳥の雛のような鳴き声を発します。
Q.ハクビシンは冬眠しますか?
A.いいえ、ハクビシンは冬眠しません。むしろ冬は暖かい場所を探してねぐらにしようとするため、住宅への侵入被害が多くなる傾向にあります。ハクビシンが冬眠しない理由や冬場の被害については以下の記事で詳しく解説しています。
Q.ハクビシンは何時ごろ活動が活発になりますか?
A.ハクビシンの活動は日没後から本格化し、明け方まで続くのが一般的です。日没から1時間ほど経つと餌を求めて動き出すことが多く、深夜の23時〜2時頃は一時的に休憩を取る個体もいます。
Q.屋根裏で足音がする場合、ハクビシン以外の動物の可能性もありますか?
A.はい、よく間違われやすいのがアライグマやイタチなどです。しかしハクビシンでは無いから害が無いという訳ではありませんので、動物の気配を感じたら害獣駆除業者などへの相談をおすすめします。




