「最近、夜になると屋根裏からドタバタと足音が聞こえる・・・」
「敷地内で動物を見かけたけれど、あれはハクビシン?それともイタチ?」
家屋に侵入する害獣の代表格である、ハクビシンとイタチ。どちらも屋根裏に住み着いて深刻な被害をもたらすため、早急な対策が必要になります。
ただし、物音を聞いたり、姿を一瞬見たりしただけでは、どちらの動物か見分けるのは難しいかもしれません。
そこで本記事では、ハクビシンとイタチの違いをテーマに、生態・見た目・臭い・被害傾向などの違いを解説します。現在、害獣被害でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

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目次
ハクビシンとイタチの基本的な特徴と違い
まずは両者の基本的な特徴と違いを見てみましょう。
ハクビシンとはどんな動物?
ハクビシン(白鼻芯)という名の通り、額から鼻先にかけてスッと入った「白い一本の線」が最大の特徴です。顔をよく観察できれば、タヌキやアライグマとも明確に見分けることができます。

樹上を好む習性があり、電線や庭木などをつたって住宅の屋根裏に侵入し、被害をもたらします。近年は都市部でも被害が急増しており、社会問題化しています。
イタチとはどんな動物?
つぶらな瞳で可愛らしい顔つきをしていますが、ハクビシンのような縦線はありません。

体は全体的に明るい茶色やオレンジ色をしており、鼻の周りやあごの下だけが少し白いのが特徴です。
細く長いシルエットで、すばしこく動きます。気が荒く凶暴な面があり、状況によってはペットや人間に襲いかかることもあります。
ハクビシンとイタチの特徴の「比較表」
続いて、ハクビシンとイタチの違いをひと目で比較できる早見表を確認しましょう。
| 比較項目 | ハクビシン | イタチ |
|---|---|---|
| 顔 | 中央に白い一本の線がある | 目立った線はなく、口の周辺が白い |
| 体型 | ネコのような体型で尻尾が長い | 細長く「胴長短足」 |
| 被害(屋根裏からの足音) | 「ドスドス」「ドタドタ」といった重みのある足音 | 「トトトッ」「タタタッ」という軽めの足音 |
| 糞・臭い | 果実の甘い臭いがし、果物の種子が含まれている | 肉食・臭腺による強烈な悪臭。昆虫の殻や動物の骨が混ざる |
| 食性 | 樹上の甘い果実を好む | 肉食性が強く、昆虫や小動物を捕食する |
| 足跡 | 丸く、子どもの手形に似ている | 小さく、指が細く点々としている |
| 侵入経路 | 庭木や電線を伝い屋根裏から侵入する | 直径3cmのわずかな隙間から侵入する |
それぞれの項目について、次節より詳しく解説します。
ハクビシンとイタチの顔の違い
ハクビシンとイタチを見分ける最大のポイントは「顔の違い」です。両者の顔の特徴を画像付きで紹介します。
ハクビシンは顔の中央に「白い線」が伸びる
額から鼻の真ん中にかけて真っ直ぐ伸びる、白い一本の線があるのが大きな特徴です。


よく見ると、目の下や耳の周辺にも白い模様があることが分かります。
顔全体は黒っぽいため、これらの白い線や模様は遠目でも非常によく目立ち、ハクビシンだと簡単に判別できます。
イタチは口の周りが白く、目の周りが黒い
イタチには、ハクビシンのような目立った線はありません。


目の周辺から鼻にかけて黒っぽく、口の周辺は白くなっているため、白いマスクをしているような印象を受けます。
目はクリっとして愛らしく、耳は小さめで丸い形状をしています。
ハクビシンとイタチの体型(シルエット・大きさ)の違い
続いて、体型やシルエットの違いを見てみましょう。
ハクビシンはネコのような体型で尻尾が長い
体長は 50cm~70cm で、大きさもシルエットもネコに似たスマートな印象を受けます。

尻尾は 40cm~60cm と、体長とほぼ同じくらいの長さがあるのが特徴です。
イタチは細長く「胴長短足」な体型
体長は 15cm~40cm。手足が短く細長い体つきをしており、典型的な「胴長短足」のシルエットをしています。

この体型のおかげで狭い隙間を通り抜けるのが得意で、人間が想像もしないようなわずかな隙間から侵入されることがあります。
尻尾は 7cm~18cm と、体長の半分程度の長さです。
ハクビシンとイタチの被害(足音・騒音)の違い
ハクビシンとイタチは、どちらも屋根裏に侵入して足音や騒音による被害をもたらします。
ハクビシンは「ドスドス」という重めの足音
ハクビシンは、人が寝静まった夜間に屋根裏で激しく活動し、騒音を出します。
イタチと比べると体重があるため、「ドスドス」「ドタドタ」といった重みのある足音が特徴です。体重は 2kg〜5kg ほどあり、人間の子どもが歩き回るような音がします。
次の動画は、夜間に屋根裏で動き回るハクビシンの様子を捉えたものです。
もっとも、ハクビシンよりさらに体重があり、同じく屋根裏に侵入しやすいアライグマと比べれば軽い音といえます。
なお、子どもがいる場合は「ピーピー」「キューキュー」という高い鳴き声が聞こえることがあります。
ハクビシンが屋根裏に侵入する理由や対策については、次の記事で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。
イタチは「トトトッ」「タタタッ」という軽い足音
イタチも夜間に屋根裏で活発に走り回るため、「トトトッ」「タタタッ」と軽めの足音が連続して響き渡ります。
なお、餌となるネズミを追いかけているときは、屋根裏から激しい物音がすることもあります。
繁殖期には「キキーッ」「キューキュー」と甲高い声で鳴くことがあるのも特徴です。
ハクビシンとイタチの糞(フン)と臭いの違い
ハクビシンとイタチは、糞や臭いにもそれぞれの大きな特徴があります。
ハクビシンの糞は果実の甘い臭いがし、果物の種子が含まれている
ハクビシンは雑食ですが、特に果実を好む食性があるため、糞から果実由来の甘い臭いがすることがあります。
また、糞の中には消化されずに残った果実の種子がよく見られます。


「ため糞」の習性があるため、屋根裏の特定の場所に集中的に糞尿が蓄積され、天井の抜け落ちやシミの原因になることも珍しくありません。
ハクビシンの糞の特徴については、次の記事で詳しく解説しています。
イタチは糞の腐敗臭に加え、臭腺の分泌液が強烈な悪臭を放つ
イタチは肉食傾向が強い動物であり、糞からは強烈な腐敗臭が漂います。
さらに、マーキングのために肛門付近にある「臭腺」から、非常にきつい臭いのする黄色い分泌液を出します。俗に言うイタチの「最後っ屁」とはこのことで、縄張りを知らせたり敵を追い払ったりするために使われます。イタチが棲み着いた場所には、この凄まじい悪臭が染み付いてしまいます。
ハクビシンと同様にため糞の習性もあり、糞尿が溜まることで、他の害獣を圧倒するほどの強烈な悪臭が放たれます。
肉食中心の食性であるため、糞の中には昆虫の殻や動物の骨などが混ざっているのが確認できます。


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ハクビシンとイタチの食性(食べ物の好み)の違い
ハクビシンとイタチは食性(食べ物の好み)に違いがあるため、どのようなものが食害されたか、あるいはその食べた跡を観察することによって、害獣を判別することができます。
ハクビシンは甘い果実を好む
ブドウ、カキ、イチジク、ミカンなど、甘い果実を好んで食べます。身体能力が高く、木の枝を簡単によじ登って高いところにある果実も荒らします。

また、トウモロコシやトマト、スイカ、カボチャなど、甘味の強い野菜も標的になります。
そのため、庭の果樹や家庭菜園がある場合は、ハクビシンの被害に遭いやすい傾向があります。
ハクビシンの好物について、次の記事で詳しく解説しています。
イタチは肉食傾向が強い
前述の通りイタチは肉食傾向が強く、ネズミ、小鳥、カエル、昆虫、魚、カニなどを捕えて食べます。時にはペットや、ニワトリなどの家禽を襲うこともあります。

屋根裏にネズミが住み着いている場合、それを狙ってイタチが後から侵入してくるケースも少なくありません。
自分よりも大きな動物にも果敢に挑むことがある、非常に獰猛なハンターです。
ハクビシンとイタチの足跡の違い
もし被害場所の周辺で足跡を確認できたら、詳しく観察してみましょう。害獣の種類ごとに明確な特徴が現れるため、判別の大きな手がかりになります。
ハクビシンの足跡は丸く、子どもの手形に似ている
手のひら(肉球)の部分が大きく繋がった、丸みを帯びた足跡を残します。
指の数は5本あり、まるで人間の子どもの手形のような印象を受けるのが特徴です。


ハクビシンの足跡について、次の記事でさらに詳しく写真付きで解説しています。
イタチの足跡は小さく、指が細く点々としている
ハクビシンの足跡と比べると一回り小さく、すっきりとした形状をしています。
体重が軽いためかかとの肉球が地面につかないことが多く、指先が細く点々とした足跡が残ります。
なお、指の数はハクビシンと同様に5本です。
ハクビシンとイタチの侵入経路の違い
ひとくちに住宅への被害といっても、どこからどのように侵入されたかは重要なポイントです。その習性の違いから、ハクビシンかイタチかを識別することができます。
ハクビシンは高所から屋根裏に侵入する
ハクビシンはもともと東南アジアの森で半樹上性の生活を送っていた動物であり、高所を好む習性があります。
一般住宅には、庭木や電線などを伝って近づき、屋根周辺の隙間や通風口などから屋根裏に侵入することが多いです。

狭いところでも通過でき、直径 8cm 程度の握りこぶし大の穴があれば侵入することができます。
ハクビシンの侵入経路について、詳細は次の記事で解説しています。
イタチはわずかな隙間から侵入する
前述の通り、イタチは非常に細長くしなやかな体型をしており、直径3cmのわずかな隙間から侵入できます。外壁などの垂直な壁を登るのが得意です。
ハクビシン同様に高所を好みますが、外壁の隙間、床下、排泄溝、下水管など、低い位置の隙間から入り込むこともあります。もしそのような場所に侵入経路が確認できたら、イタチの可能性が高まります。
ハクビシンとイタチの捕獲ルールの違い
ハクビシンとイタチは、「鳥獣保護管理法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)」によって保護されている野生動物です。
自治体(役所)への有害鳥獣捕獲の申請を行わずに、勝手に捕獲したり殺処分したりすると、「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」が科せられる可能性があります。
イタチ特有のルール:「二ホンイタチのメスは原則捕獲禁止」
注意すべきなのは、イタチには固有のルールがあることです。日本でよく見られるイタチには、在来種の「ニホンイタチ」と、外来種の「チョウセンイタチ(シベリアイタチ)」がいます。
ニホンイタチは日本固有の在来種であり、個体数の減少が危惧されている地域もあるため、繁殖の要となる「メス」は捕獲の対象外(非狩猟獣)とされており、原則として捕獲が認められていません。一方、ニホンイタチのオスとチョウセンイタチは「狩猟獣」に分類され、許可や条件を満たせば捕獲が可能です。
もっとも、見つけたイタチがニホンイタチかチョウセンイタチか、さらにニホンイタチのオス・メスを外見だけで判別するのは非常に困難です。そのため、安易な自己判断での捕獲は避けるべきといえます。

ハクビシン・イタチの被害にお困りなら害獣駆除業者へ
ここまでハクビシンとイタチの特徴や見分け方について解説してきましたが、一度棲みついてしまった害獣を個人で完全に追い出すのは非常に困難です。
前述の通り、法律の規制があるため、ハクビシンもイタチも個人で勝手に捕獲することはできません。また、獰猛な野生動物に咬まれる危険性、ダニ・ノミなどの二次被害、さらには糞尿に潜む病原菌やウイルスによる健康被害など、個人の対応には大きなリスクが伴います。
そのため、「天井裏で物音がする」「庭が荒らされている」といった被害でお困りの際は、専門の害獣駆除業者へご相談ください。プロの駆除業者であれば、現地調査で侵入動物を正確に特定し、安全・確実な追い出しから、二度と侵入させないための侵入経路封鎖、さらには糞尿の清掃や消臭・消毒作業までワンストップで対応可能です。
信頼できる害獣駆除業者の選び方については、次の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。






