ハクビシンを「見つけたら」どうする?NGな行動と見つけた場所別の対処法

庭先や路上でハクビシンを見かけた
屋根裏や床下にハクビシンが侵入している

近年、日本各地でハクビシンの目撃情報が急増しており、住宅街でも被害が増えています。

ハクビシンを見つけた際、焦ってむやみに近づいたり、自分で追い出そうとしたりするのは絶対にNGです。野生のハクビシンには噛みつかれる危険性や感染症のリスクがあるほか、許可なく捕獲・駆除することは法律で制限されています。

この記事では、「ハクビシンを見つけたらどうする?」をテーマに、絶対にやってはいけないNG行動や、見つけた場所別の正しい対処法、住宅に寄せ付けない対策などを専門的な観点から分かりやすく解説します。

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目次

ハクビシンを見つけても「絶対にNG」な行動とは?

ハクビシンは一見すると愛らしい動物に見えるかもしれませんが、実際にはダニやノミが寄生していたり、感染症のリスクを抱えたりしている危険な野生動物です。

路上や庭先などでハクビシンを見かけても、以下のような行動は絶対に避けてください。

 

NG行動①:無許可で捕獲・攻撃する

ハクビシンは「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(通称:鳥獣保護管理法)」によって保護対象に指定されています。

そのため、許可なく捕獲したり、傷つけたりすることは法律で禁止されています。 違反した場合は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられる可能性があります。

駆除を目的としたわなの設置や捕獲はもちろん、個人的に飼育することも一切認められていません。見かけても絶対に手出しをせず、専門業者や自治体に相談してください。

 

NG行動②:素手で近づいたり、触ったりする

ハクビシンは基本的に臆病な性格ですが、不用意に近づくのは危険です。特に子育て中や追い詰められた状況下では、子どもを守るために激しく威嚇したり、鋭い牙で噛みついてきたりすることがあります。

また、ハクビシンの体にはダニやノミが多数寄生しているほか、病原菌やウイルスを媒介し、感染症を引き起こすリスクもあります。

「見た目が可愛らしいから」「動かないから大丈夫だろう」と油断して、素手で触れるのは絶対にやめましょう。自分の身を守るためにも、一定の距離を保つことが大切です。

 

NG行動③:エサを与える

ハクビシンは雑食性で、生ごみからペットフードまで、人間が食べるものなら何でも食します。

しかし、もしエサを与えてしまうと、「ここは安全に食料が得られる場所だ」と学習し、周辺を住み処や縄張りにしてしまいます。

一度定着すると、周囲にひどい悪臭の糞尿を撒き散らすだけでなく、周辺の家屋への侵入や農作物の食害など、深刻なトラブルの原因となります。

「かわいいから」「かわいそうだから」といった安易な気持ちでエサを与えるのは絶対に避けるようにしましょう。

 

ハクビシン「見つけた場所別」の正しい対処法

ハクビシンを見つけたとき、その対処法は見つけた場所によって異なります。まずは落ち着いて状況を確認し、以下の中から該当する場所の対処法を参考にしてください。

 

場所①:自宅の庭・ベランダ・畑でハクビシンを見つけた場合

ハクビシンを自宅の庭・ベランダ・畑で見つけた場合には、将来的に住宅の屋根裏や床下に侵入されてしまう危険性があるため、放置は禁物です。

自宅の周辺に生ゴミや、放置されたペットフード、果樹に実ったままの果物などがある場合は、片付けたり、ハクビシンの手が届かないところに管理するなどの対処が必要です。

さらに、ハクビシンが嫌う木酢液やトウガラシ成分などを含んだ「忌避剤(きひざい)」を設置し、寄り付きにくい環境を作ることも一定の効果があります。

また、畑や家庭菜園がある場合は、物理的なフェンスや電気柵を設置することも検討しましょう。

 

お住まいの市区町村によっては、ハクビシンの捕獲支援を行っている場合があります。まずはハクビシンを見かけた状況を伝え、どのような支援を受けられるか確認してみましょう。

ハクビシンの捕獲や支援制度については以下の記事も併せてご覧ください。

 

場所②:自宅の天井裏や床下でハクビシンを見つけた場合

天井裏や床下は、ハクビシンが最も好む場所です。一度住み処にされてしまうと、同じ場所で繰り返し糞尿をしたり(ため糞)、子どもを産んで繁殖したりするため、被害が急速に拡大します。

天井裏にハクビシンが侵入している様子を、以下の動画で確認してみてください。

このような事態に陥った場合、ハクビシンをただ追い出すだけでは不十分です。侵入経路を完全に封鎖しなければ再び戻ってきますし、放置された糞尿は悪臭やダニ・ノミの発生源となり、屋内の衛生環境を著しく悪化させます。徹底的な清掃と消毒作業を含め、専門的な対応が不可欠です。

自治体によっては捕獲の相談を受け付けている場合もありますが、侵入経路の封鎖や、屋内の清掃・消毒といった衛生管理まで対応してくれるケースは稀です。被害を根本から解決し、確実に再発を防ぐためにも、早急に害獣駆除の専門業者に依頼することをお勧めします。

 

場所③:近所の路上や公園などでハクビシンを見つけた場合

住宅から離れた路上や公園などでハクビシンを見つけた場合、すぐに住宅が被害に遭う可能性は低いため、過度に心配する必要はありません。

ハクビシンは非常に臆病な性格であり、人の気配を感じると自ら逃げていくケースがほとんどです。むやみに追いかけたり、写真を撮ろうと近づいたりせず、一定の距離を保ってそのまま見守ってください。

ただし、そのハクビシンが移動して、いずれ自宅周辺に現れる可能性もあります。念のため、前述した「ごみの適正管理」や「忌避剤の設置」などの対処法を実施しておくと、より安心です。

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本当にハクビシン?似ている動物との見分け方

住宅周辺で野生動物を見かけたとき、それが本当にハクビシンなのか、別の動物なのかを見極めることは非常に重要です。動物の種類によって対策や危険性が異なるため、適切な対処を行うには、種類を正しく見分ける必要があります。

ここでは、ハクビシンと見間違いやすい動物の特徴と見分け方を解説します。

 

ハクビシンの特徴

ハクビシンの最大の特徴は、「鼻から額にかけてまっすぐ伸びる白い線」です。顔にこのような白線が見えればハクビシンである可能性が極めて高いといえます。

ハクビシン
ハクビシン

その他にも、ハクビシンの特徴には以下のようなものが挙げられます。

項目特徴
鼻から額にかけて白い線
体型スリムで丸みを帯びた体型
足跡5本指で丸っぽい足跡
フン果実の種などが混ざる。溜めフンの習性がある。

こうした特徴や痕跡を頼りに、他の動物と見分けることが可能です。

ハクビシンとよく間違えられる動物には以下のような種類がいます。

 

アライグマの特徴と見分け方

アライグマ

ハクビシン同様に住宅の天井裏や床下などへの侵入被害が発生します。アライグマの主な特徴としては、以下のようなものが挙げられます。

項目特徴
目の周りが黒く、眉間から鼻にかけて黒い線
体型ハクビシンと同等、やや丸みがある
足跡5本指で人間の手のような形
フン小動物の骨や昆虫の殻などが混ざる

ハクビシンとアライグマの違いについては以下の記事で詳しく解説しています。「アライグマかも?」と感じた方は、併せてご確認ください。

 

タヌキ(狸)の特徴と見分け方

タヌキ

タヌキは住宅への侵入被害はそこまで多くはありませんが、住宅地にも出没することから、ハクビシンと見間違えるケースが多々あります。タヌキの特徴としては以下のようなものが挙げられます。

項目特徴
目の周りに黒い模様
体型丸みを帯びてふっくらしている
足跡4本指で丸っぽい足跡
フン小動物の骨や昆虫の殻などが混ざる。溜めフンの習性がある。

ハクビシンとタヌキの違いについては以下の記事で詳しく解説しています。「タヌキかも?」と感じた方は併せてご覧ください。

 

アナグマの特徴と見分け方

アナグマは近年、住宅街や都市部でも被害が増えている害獣で、「地面に穴を掘って巣穴にする」ことが最大の特徴です。その他にも、アナグマの特徴としては以下のようなものが挙げられます。

項目特徴
目の周りが黒く、明確な線は無い
体型足と尻尾が短く、ずんぐりむっくりとしている
足跡4~6cm。長く鋭い爪の跡が残る
フン地面に浅い穴を掘って糞をする。糞の中に昆虫の羽や殻が多い

ハクビシンとアナグマの違いについては以下の記事で詳しく解説しています。「アナグマかも?」と感じた方は併せてご覧ください。

 

ハクビシンを住宅に寄せ付けない対策

ここからは、住宅近辺や路上などでハクビシンを見つけた場合に、「住宅に近づけないための対策」を具体的にご紹介致します。

 

対策①:忌避剤(きひざい)を活用して寄り付かない環境を作る

ホームセンターやネット通販では、ハクビシンが嫌がる天敵の臭いや刺激成分を含んだ「害獣専用の忌避剤」が市販されています。これらを家の周囲や侵入されそうな場所に設置することで、ハクビシンを遠ざける効果が期待できます。

また、ハクビシンは嗅覚が非常に鋭いため、以下のような強い刺激臭も苦手としています。

刺激物:トウガラシ(カプサイシン)、タマネギ、木酢液(もくさくえき)
植物:ミントなどのハーブ類、ラベンダー

こうした「嫌いな匂い」を配置し、ハクビシンにとって居心地の悪い環境を作り出すことが重要です。

 

対策②:生ゴミやペットフード、庭の果実を厳重に管理する

収納ボックス

都市や住宅街に住むハクビシンは、人間の生活圏にある食べ物を狙っています。

最も重要なのは、ハクビシンに「この家に行けば餌がある」と学習させないことです。一度でも餌にありつければ、彼らはその場所を餌場として記憶し、近くにある屋根裏などへ定着する可能性が高まります。

ご家庭で取り組める具体的な対策は以下の通りです。

生ゴミの放置厳禁:庭先などに置く場合は、必ず鍵やロックがかかる蓋付きの頑丈なコンテナに保管しましょう。

ペットフードの回収:餌皿を屋外に置きっぱなしにせず、食べ終わったらすぐに片付けるか、保管場所を室内へ移動させましょう。

庭の果実の処理:庭木に残った柿やミカンなどの実は、ハクビシンを呼び寄せる最大の原因です。早めに収穫し、落果した実は速やかに処分しましょう。

 

対策③:侵入経路を徹底的に遮断する

ハクビシンは「ねぐら」にできる安全な場所を常に狙っています。ハクビシンから家を守るための最も重要で効果的な対策は、物理的に「侵入経路を断つこと」です。

ハクビシンは、直径9cm程度(人間の握りこぶし大)のわずかな隙間があれば侵入してしまいます。特に狙われやすい場所は以下の通りです。ご自宅に隙間や穴が空いていないか、今一度チェックしてみましょう。

・屋根の重なり
・軒下(のきした)
・床下換気口
・換気扇の排気口、エアコンの配管周り

こうした箇所に穴や隙間を見つけたら、金網やパンチングメタルなどを用いて確実に封鎖(穴塞ぎ)をすることが重要です。

ハクビシンの侵入経路の探し方や具体的な塞ぎ方については、以下の記事で実際の画像付きで詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

 

ハクビシンが住宅に侵入した場合の被害

それでは、ハクビシンが住宅に侵入・定着すると、どのような被害が起こるのでしょうか?代表的な事例を詳しく解説します。

 

被害①:屋根裏からの足音・鳴き声による騒音被害

ここまで見てきた通り、ハクビシンは夜行性のため、人間が寝静まった深夜に活動を本格化させます。

ハクビシンが屋根裏に入り込むと、ドタバタと走り回る大きな足音や、激しい鳴き声が室内にまで響き渡ります。ハクビシンは体重が3〜4kgほどあり、その足音は想像以上に大きく、放置すれば毎晩のように繰り返されます。

被害に遭われた方からは、「騒音で眠れず、精神的にも追い詰められている」という切実な声を多くいただきます。こうした深夜の騒音は睡眠の質を著しく低下させ、不眠症や神経症、慢性的なストレスなど、心身の健康を損なう要因となります。

 

被害②:溜め糞(フン)による悪臭、天井板の腐食・損傷

次の画像は、屋根裏に蓄積されたハクビシンの糞(フン)の重みで、天井板が今にも抜け落ちそうになっている様子です。

ハクビシンのフンで天井が抜けそうな住宅
ハクビシンのフンで天井が抜けそうな住宅

ハクビシンには、特定の場所に集中して排泄を行う溜め糞(ためふん)という習性があります。一度屋根裏に住み着かれると、同じ場所に大量の糞尿が積み重なります。強烈な悪臭を放つだけでなく、水分が天井板まで浸透して「天井染み」を引き起こします。

屋根裏で発見されたハクビシンの溜めフン

放置が続くと天井板そのものが腐食して強度が低下し、最悪の場合は重みに耐えきれず抜け落ちてしまうこともあります。こうなると、害獣の駆除費用だけでなく、天井板の張り替えや壁紙(クロス)の交換といった高額な住宅リフォーム費用が発生してしまいます。

 

被害③:ダニ・ノミ・病原菌による深刻な健康被害

ハクビシンの体には多くのダニやノミが寄生しています。彼らが屋根裏に侵入することで、天井の隙間などから室内に移動し、人間やペットに被害をもたらすリスクが非常に高まります。

また、放置された糞尿には数多くの病原菌やウイルスが潜んでいます。乾燥したフンが砕けて微細な粉塵(ふんじん)となり、それを吸い込むことで、高熱や激しい下痢、嘔吐といった深刻な感染症の症状を引き起こす危険性があります。

屋根裏の異変に気づいても、ご自身で不用意に近づいたり、糞に触れたりすることは絶対に避けてください。

 

被害④:生ゴミやペットフードなどへの食害

荒らされたゴミ置き場

ハクビシンは非常に雑食性が強く、人間が排出した生ゴミや、屋外に放置されたペットフードなども格好の餌食となります。

ゴミ箱が荒らされたり、玄関先に置いていた餌が食べられたりといった被害は、ハクビシンがその家を「効率よく餌が手に入る場所」として学習するきっかけになります。一度味を占めると、そのまま屋根裏への侵入や定着に繋がるケースも少なくありません。

 

被害⑤:断熱材の損壊

ハクビシンは屋根裏にある断熱材を格好の寝床にします。断熱材をボロボロに引きちぎって巣の材料にしたり、その上で排泄を繰り返したりすることで、広範囲にわたって荒らされる被害が多発します。

断熱材が損壊すると、暖房の効きが悪くなったり、特定の部屋だけ冷え込んだり等、住宅本来の断熱性能が著しく低下します。

また、断熱材の全面交換が必要になれば、多額の補修費用も発生してしまいます。  

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ハクビシン駆除を業者に依頼した場合の費用相場は?

ハクビシン駆除を専門業者に依頼する場合、その費用は住宅の広さや被害の進行状況によって変動します。

全国的な費用相場はおおよそ10万〜30万円ほどと言われており、業者によっては駆除後に中長期の再発保証が付与されるケースもあります。

ハクビシン駆除の費用相場や具体的な作業内容については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

また、当社「害獣駆除パートナー」が実際に手がけたハクビシンの駆除事例も公開しています。どのような作業を行い、どのような結果になったのか、以下のページよりご確認いただけます。

ハクビシンを見つけた場合のQ&A

Q.昼間にハクビシンを見つけた場合も注意が必要ですか?

A.はい、昼間でも注意が必要です。ハクビシンは基本的に夜行性のため昼間に見かける機会は少ないといえます。しかし昼間に活動しているということは、エサが不足していたり子育て中の可能性が高く、いつも以上に凶暴になっている可能性があります。

 

Q.ハクビシンを1匹見かけたら、他にも潜んでいる可能性はありますか?

A.はい、あります。ハクビシンは複数匹のグループで活動していることが多いため、1匹見かけたら他にもハクビシンが近くに潜んでいる可能性が高いです。

 

Q.ハクビシンに誤って素手で触れてしまった場合はどうしたら良いですか?

A.速やかに石鹸と流水で手をよく洗いましょう。その後に虫刺されなどの症状が出るようであれば、医療機関の受診をおすすめします。また噛まれたり引っかかれたりした場合には、自己判断せずに必ず医療機関を受診するようにしましょう。

 

Q.夜間だけハクビシンの足音が聞こえ、日中は聞こえないのですが棲み付かれている可能性はありますか?

A.あります。ハクビシンは夜行性のため基本的に夜間に活動を行います。日中は屋根裏などでおとなしく寝ているか、別のねぐらに移動しており音が聞こえないことが推測されます。ハクビシンの昼間の行動などについては以下の記事を参考にしてください。

 

Q.冬にハクビシンを見つけることはありますか?

A.あります。ハクビシンは冬でも冬眠しないため、1年を通して見つける可能性があります。冬のハクビシン被害などについては以下の記事も参考にしてください。

 

まとめ

庭先や住宅の近くでハクビシンを見つけると焦ってしまいますが、まずは落ち着いて以下の3つのNG行動を避けることが大切です。

・無許可で捕獲・攻撃しない
・素手で触らない・近づかない
・エサを与えない

また、もしも住宅の天井裏などにすでに侵入されているようであれば、一刻も早い対処が必要です。ハクビシンの侵入を放置していると、糞尿による悪臭や、ダニ・ノミによる虫刺されなどの深刻な症状が現れます。

すぐに害獣駆除の専門業者に連絡し、ハクビシン駆除を行うようにしましょう。

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執筆・監修者

執筆者 林 翔平

林 翔平

           

2012年株式会社セスコに入社し、これまで1,000件以上の害獣調査に従事。東京都ペストコントロール協会加盟。害獣駆除パートナーのコラム記事全ての執筆および監修を担当。

【保有資格】

・JPCA「ペストコントロール技術者1級」

・日本しろあり対策協会「しろあり防除施工士」

・日本健康住宅協会「健康住宅アドバイザー」

創業39

安心の実績 51,207

※2026年3月末

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