東京都のアライグマ駆除|被害の現状・自治体支援と費用の目安

東京都では、アライグマの目撃情報や住宅への侵入被害の相談が年々増加しています。

アライグマは「外来生物法」に基づく特定外来生物に指定されており、東京都は「東京都アライグマ・ハクビシン防除実施計画」のもと、区市町村と連携して捕獲を進めています。都内の区市では、業者を派遣して箱わなを設置する事業を行っているところも多く、天井裏への侵入被害を対象に含む区もあります。

しかし、こうした事業の目的はあくまで「捕獲」です。住宅に侵入された場合の、侵入口の封鎖や糞尿の清掃・消毒までは対応してもらえません。

本記事では、東京都内でアライグマ駆除を行う私たち害獣駆除パートナーが、東京都での被害状況や自治体の支援制度、専門業者の駆除の流れや費用相場について解説いたします。

東京都でアライグマ被害にお困りの方はぜひ参考にして下さい。

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東京都のアライグマ被害の現状

捕獲したアライグマの子ども

はじめに、東京都内におけるアライグマの被害状況について解説します。

東京都環境局によると、都内のアライグマは多摩地域を中心に増加を続けており、近年は区部でも生息範囲の拡大がみられます。

都内には、住宅が密集する23区から、多摩川や荒川などの河川沿いの緑地、多摩地域の丘陵・里山・農地まで、さまざまな環境が広がっています。世田谷区の資料によると、アライグマは河川敷や水路、側溝を伝って移動し、電柱や庭木、屋根を足がかりに建物へ近づき、すき間をこじ開けて侵入します。暗渠や木のうろ、他の動物が掘った巣穴のほか、住宅の天井裏にも棲みつくとされています。

以下の動画では、実際にアライグマが住宅の屋根裏に侵入している様子が捉えられています。

大田区の資料では、都内で報告されている被害例として、天井裏の足音や鳴き声、天井裏・ベランダ・庭への糞尿、ペットのエサや池の魚が食べられる被害、庭の果樹や野菜の食害などが挙げられています。

 

東京都のアライグマ被害の件数は?

東京都が集計している「アライグマと判明した相談件数」(目撃情報や被害情報などの件数)は、令和元年度の521件(区部203件、多摩地域318件)から、令和6年度には1,710件(区部856件、多摩地域854件)へと、約3倍に増加しています。特に区部は約4倍に拡大しており、23区内でもアライグマの存在感が急速に増していることが分かります。

生態系への影響も出ています。東京都環境局によると、絶滅危惧種のトウキョウサンショウウオは、あきる野市・日の出町の丘陵部で、1970年代末から現在までに個体群が3分の1に衰退したと推定されています。その原因の一つとして、アライグマによる捕食が挙げられています。

参考:東京都のアライグマ・ハクビシンの被害及び対策の状況について|東京都環境局

 

アライグマの特徴【他の動物との見分け方】

アライグマは、目の周りから頬にかけての黒いアイマスクのような模様と、輪を重ねたようなしま模様のある尻尾が目印です。こうした特徴を持つ中型の動物を見かけたら、アライグマである可能性が非常に高くなります。

都内の区部では、ハクビシンやタヌキと見間違えるケースも少なくありません。それぞれの違いは以下の通りです。

項目 ハクビシン アライグマ タヌキ
見た目 顔に白い縦線 縞模様のある尻尾 丸いシルエット
被害の兆候 屋根裏の軽い足音 屋根裏の重い足音 床下の物音
糞と臭い 屋根裏にため糞 屋根裏・庭・畑にため糞 庭・畑・床下にため糞
食性 樹上の甘い果実 野菜・果物を器用にむく 動物性および農作物
侵入方法 高所の隙間から侵入 力でこじ開ける 低所の隙間から侵入
法律 鳥獣法で捕獲制限 鳥獣法。さらに外来生物法で運搬・放出禁止 鳥獣法で捕獲制限

また、以下の写真は実際の現場で見つかったアライグマの糞です。「長さは5cm〜15cm前後」、「太さは2cm〜3cm前後」が目安で、昆虫の甲殻や羽、野菜や果実の種が混ざっているのが特徴です。

アライグマの糞
アライグマの糞

 

足跡にも特徴があります。指は5本で、前足の指が長く、人間の手に似た形をしているため、ほかの動物との見分けは比較的容易です。

アライグマの足跡

こうした糞や足跡が見つかった場合は、近くにアライグマが潜んでいる可能性が高いといえます。糞や足跡についてさらに詳しく知りたい方は、以下のそれぞれの記事をご覧ください。

※東京都内で被害の多い害獣については、「東京都の害獣駆除実績を紹介」にて解説しています。

 

アライグマによる主な被害

アライグマが住宅に棲みついてしまうと、住まいや私たちの暮らしにどのような被害が出るのでしょうか。主な被害を4つ紹介します。

 

被害①:屋根裏からの足音・鳴き声による騒音被害

アライグマは夜行性で、家の人が寝静まった頃から活発に動き出します。天井裏に入り込まれると、頭上を走り回るドタドタという足音や、うなるような鳴き声が室内にまで響きます。体重は4〜10kg程度で、ハクビシンより大型の個体が多く、力も強いため、物音が大きくなりがちです。

以下の動画は、屋根裏に侵入したアライグマを捉えた映像です。

被害に遭われた方からは、「毎晩続く物音で眠れない」という声が数多く寄せられます。睡眠不足や慢性的なストレスが続くと、心身の健康を損なう恐れがあります。

 

被害②:溜め糞による悪臭、天井板の腐食・損傷

アライグマには、決まった場所に排泄を繰り返す「溜め糞(ためふん)」の習性があります。同じ場所に糞尿が積み重なり、時間がたつほど被害が深刻になっていきます。

アライグマの糞尿で天井板が抜けそうな様子
アライグマの糞尿で抜けそうな天井板

糞尿は強い悪臭を放つだけでなく、水分やアンモニア成分が天井板に染み込み、広い範囲に染みをつくります。腐食が進んで天井板の強度が落ちると、糞尿の重みやアライグマ自身の体重を支えきれず、天井が抜け落ちることもあります。さらに、アライグマは体格が大きく力も強いため、断熱材を引きちぎったり、電気配線をかじったりと、ハクビシンよりも被害が広範囲に及びやすい傾向があります。

こうなると、駆除費用に加えて、天井板の張り替えやクロスの交換、配線の補修、住まい全体の消毒など、高額なリフォーム費用が必要になります。

 

被害③:アライグマ回虫などによる感染症リスク

アライグマの糞には、「アライグマ回虫(バイリサスカリス)」という寄生虫の卵が含まれていることがあります。この卵は乾燥や消毒薬に強く、誤って口に入ると人の体内で深刻な症状を引き起こす恐れがあるとされています。

世田谷区の資料でも、アライグマは狂犬病やサルモネラ感染症などの感染症を引き起こすおそれがある動物として注意が呼びかけられており、万が一噛まれたり引っかかれたりした場合は、速やかに病院で処置を受けるよう案内されています。

加えて、アライグマの体にはダニやノミが多く寄生しています。棲みつかれた家では、これらの害虫が天井裏から居住スペースに広がり、激しい痒みや発疹を引き起こすことがあります。

こうしたリスクがあるため、糞の回収や清掃には防護具の着用と適切な消毒が欠かせません。自己流の清掃はかえって被害を広げる危険があるため、専門業者への依頼をおすすめします。

アライグマの危険性については、以下の記事でも詳しく解説しています。

 

被害④:食害・生態系への被害

トウモロコシ

アライグマは特定外来生物に指定されており、在来の生態系にも影響を及ぼします。都内では、前述のトウキョウサンショウウオのように、希少な生きものがアライグマに捕食されている事例が報告されています。

食害も深刻です。練馬区は、アライグマ・ハクビシンによる主な被害として、いちじく、びわ、柿、ぶどうなどの食害や、池の魚が食べられる被害を挙げています。東京都環境局によると、農業被害は多摩地域を中心に発生しています。

 

東京都のアライグマ対策支援制度

東京都では、「東京都アライグマ・ハクビシン防除実施計画」に基づき、多くの区市が委託業者を派遣して、現地調査や箱わなの設置を行っています。代表的な区市の対応は以下の通りです。

市町村 箱わな貸出・設置 主な制約
足立区 あり(無料、委託業者が設置・撤去) フン清掃や消毒は自費で必須
江戸川区 あり(無料、委託業者が設置・撤去) 庭などの平地への設置のみ。屋根裏・床下は対象外
世田谷区 あり(無料、委託業者が設置・撤去) 侵入経路の封鎖や消毒は自費
大田区 あり(無料、委託業者が設置・撤去) 侵入経路の封鎖や消毒は自費

※制度の内容は変更されることがあります。ご利用の際は必ず各区市町村の公式ページで最新情報をご確認ください。

また上記の表や各区市町の公式HPからも分かる通り、こうした支援制度には共通して次のような制約があります。

・捕獲後の運搬・処分は市町村や委託業者が対応するが、侵入経路の封鎖や糞尿の清掃、消毒作業は対象外となる。(足立区は穴塞ぎ費用の助成あり)

つまり、行政の支援制度はあくまで「捕獲」を主目的としたものであり、住宅の屋根裏に住み着いてしまったケースの根本解決までは想定されていません。天井裏に住み着かれてしまった場合は、自治体の制度だけでは解決できないため、専門の害獣駆除業者に依頼することが確実な解決策となります。

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なお、アライグマは特定外来生物のため、鳥獣保護管理法に加えて外来生物法の規制も受けます。無許可で飼養・運搬したり、捕獲した個体を野外に放したりする行為は禁止されており、違反内容によっては、個人で最大3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科される可能性があります。

ご自身で捕獲を行いたい場合は、区市町村の窓口に確認のうえ、必ず許可を得て対応してください。アライグマの捕獲について詳しくは、以下の記事も併せてご覧ください。

 

東京都でのアライグマ駆除作業の流れ

ここまで見てきたように、区市の事業は捕獲が目的で、侵入口の封鎖や清掃・消毒は自己負担(足立区は封鎖のみ助成)となります。

ここからは、専門業者が行うアライグマ駆除の流れをご紹介いたします。

 

作業①:追い出し作業

アライグマが住宅に侵入している場合、多くの害獣駆除業者では、捕獲よりも「追い出し」を選択します。捕獲は、わなにかかる保証がないうえ、許可の取得や自治体との調整に日数がかかるためです。素早く確実に対処できる追い出しが選ばれやすくなります。

この作業では、アライグマが嫌がる成分を含む専門の薬剤を屋根裏などに噴霧し、速やかに家から追い出します。

ただし、屋根裏に子どもがいる場合や、区市町村の防除計画に基づいて捕獲が必要と判断された場合には、例外として捕獲を行うことがあります。その際は、事前に区市町村への相談・届出が必要です。

 

作業②:侵入経路の穴塞ぎ(封鎖)

アライグマの穴塞ぎ施工後

追い出しが済んだら、アライグマが出入りしていた穴やすき間を塞ぎます。この作業を怠ると、追い出した個体が戻ってきたり、別の個体に侵入されたりする恐れがあります。

アライグマは前足が器用で力も強く、木材やプラスチック製の板ではこじ開けられてしまうことがあります。そのため、外壁の継ぎ目、縁の下、通風口、屋根付近の継ぎ目など、侵入されやすい箇所を、金属製の建材などで頑丈に塞ぎます。

 

作業③:糞尿の清掃

天井裏のアライグマのフン

アライグマは、屋根裏や床下の決まった場所に溜め糞をします。体が大きい分、糞の量も多く、清掃が広範囲に及ぶことが少なくありません。

放置すると、悪臭や天井の染みが広がるだけでなく、アライグマ回虫の卵による感染症のリスクも高まります。そのため、見つけた糞は防護具を着用したうえで速やかに回収・処分します。

 

作業④:害虫駆除・殺菌消毒

アライグマの体にはダニやノミが多く寄生しており、追い出した後も室内に残って、人を刺すなどの二次被害を起こすことがあります。

また、糞尿にはアライグマ回虫の卵をはじめ、さまざまな病原体が含まれている可能性があります。アライグマ回虫の卵は消毒薬や乾燥に強いとされ、市販の消毒液だけでは不十分なケースもあるため、専門的な処理が必要です。

こうした健康被害を防ぐため、追い出し・穴塞ぎ・清掃に続いて、専門の薬剤による害虫駆除と殺菌消毒を徹底的に行います。

ここまでの作業をおよそ2日~3日かけて行います。すべての工程を終えて、ようやくアライグマ駆除が完了となります。

 

アライグマ駆除の費用相場

アライグマ駆除の費用は、被害の範囲や作業内容によって大きく変わります。

追い出しから侵入口の封鎖、糞清掃、消毒までをすべて行った場合、全国的な相場は10~30万円前後が目安です。実際の作業内容や費用感については、以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

 

また私たち害獣駆除パートナーで実際におこなったアライグマ駆除の事例は以下で公開しています。被害が甚大なケースですが、駆除作業の流れなどぜひ参考にしてください。

 

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東京都のアライグマ駆除実績

害獣駆除パートナーを運営する株式会社セスコは、大手ホームセンターとの提携や日本ペストコントロール協会との連携により、東京23区内で多くの害虫・害獣駆除工事を行っています。

直近5年間での害虫・害獣駆除工事は900件以上にのぼり、エリア別の件数をまとめたものが以下になります。(※2025年12月時点)

市区町村件数
千代田区9件
中央区4件
港区8件
新宿区19件
文京区17件
台東区19件
墨田区23件
江東区21件
品川区26件
目黒区26件
大田区44件
世田谷区38件
市区町村件数
渋谷区22件
中野区22件
杉並区33件
豊島区16件
北区16件
荒川区19件
板橋区20件
練馬区37件
足立区384件
葛飾区45件
江戸川区46件

このように、東京都内でも多数の施工実績があります。

害獣駆除では、再発やトラブルが起きた際に迅速な対応が求められます。営業所が近くにあるか、ご自宅の近隣で工事を行っているかについても、業者選びの際に確認するようにしましょう。

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当社は東京都足立区に本社を構え、アライグマだけでなくネズミやハクビシンなど幅広い害獣に対応しています。東京都内の実績や施工事例については以下の記事で紹介しています。

 

東京都のお客様の声

害獣駆除パートナーでは、施工後にお客様アンケートを実施しています。東京都のお客様から実際にいただいた声を掲載します。(名前をクリックすると該当ページを確認できます)

  • 最初の見積もりのチェックの際もしっかりと床下や天井まで細かく検査していただいたのでとても好感が持てました。また、その姿勢からぜひ、セスコさんに工事をしていただきたいと決心しました。
    和田さんを筆頭にすごく丁寧な作業をしていただき感謝しております。また、渡辺さんには色々と相談に乗っていただきました。そして、工事や今後の対策などにも積極的に取り組んでいただきました。本当に素晴らしい業者さんだと考えています。

 

  • 担当された皆様とても礼儀正しく、気持ちの良い対応でした。又、概況の説明も分かりやすくて良かった。
    ていねいな説明があり、信頼でき、安心して工事依頼することが出来た。

 

  • 現状の状況について分かりやすく説明していただいた。
    その対処方法の工事についても上記同様にしていただき納得出来ました。
    工事の施工方法等もていねいで感謝しています。
    今後も安心です。

 

東京都のアライグマ駆除に関するQ&A

Q. 東京都内でアライグマの被害が多いのはどのエリアですか?

A. 東京都環境局によると、アライグマは多摩地域を中心に増加しており、近年は区部でも生息範囲が広がっています。相談件数も区部・多摩地域の両方で増えているため、特定のエリアに限らず注意が必要です。

 

Q. 東京都内ではどのような果樹・農作物の被害が多いですか?

A. 練馬区は、アライグマ・ハクビシンによる食害として、いちじく、びわ、柿、ぶどうなどを挙げています。また一般的なところでは、トウモロコシ、スイカなども被害に遭いやすいです。

 

Q. 東京都内でも区市によって箱わなの設置条件が違うのはなぜですか?

A. アライグマ・ハクビシンの防除は東京都の防除実施計画に基づいて進められていますが、実際の運用は各区市町村に委ねられているためです。

 

Q. 東京都の「アライグマ・ハクビシン防除実施計画」とはどのようなものですか?

A. 東京都が平成25年に策定した、都内のアライグマ・ハクビシン対策の基本方針です。生態系、農林水産業、生活環境への被害の軽減と拡大の防止を目標としています。現在は令和8年4月1日から令和13年3月31日までの計画が運用されており、区市町村と連携して箱わなによる捕獲などを進めています。

 

東京都の害獣駆除は、害獣駆除パートナーへ!

           

害獣駆除パートナーは、1988年に創業し、東京・千葉・埼玉・茨城に密着して実績を積んできた害獣駆除サービスです。多数の経験を積んだプロフェッショナル集団が、ネズミ・ハクビシン・アライグマ・イタチ・コウモリ・ハトなど、多種多様な害獣の駆除を行います。

           

害獣駆除パートナーは、害獣被害の現地調査からお見積もりまで「無料」で実施。電話は平日と土曜日の8:30~17:30、メールは365日24時間受け付けております。まずはお気軽にお問い合わせ下さい。

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執筆・監修者

執筆者 林 翔平

林 翔平

           

2012年株式会社セスコに入社し、これまで1,000件以上の害獣調査に従事。東京都ペストコントロール協会加盟。害獣駆除パートナーのコラム記事全ての執筆および監修を担当。

【保有資格】

・JPCA「ペストコントロール技術者1級」

・日本しろあり対策協会「しろあり防除施工士」

・日本健康住宅協会「健康住宅アドバイザー」

東京(23区)・千葉全域・埼玉※・茨城※に対応 現地無料調査を実施します。

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