自宅の天井裏や庭からガサガサと物音がして、「もしかしてアライグマかもしれない」ご不安を感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
「専門の業者に依頼する前に、まずは自分で何とかできないか」と考えるのも自然なことですが、アライグマは一般的な害獣とは異なり、法律上の取り扱いが特殊な動物です。正しい知識や法律のルールを把握しないまま作業を進めてしまうと、思わぬ法違反やトラブルにつながる恐れがあります。
そこでこの記事では、日本ペストコントロール協会の「優良事業所」に認定されている害獣駆除パートナーの専門家が、アライグマをご自身で駆除する方法や、絶対に押さえておきたい注意点について詳しく解説します。
「まずは自分で対処してみたい」という方は、ぜひ本記事の内容をよくご確認いただき、安全第一で作業を進めてください。

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- 日本ペストコントロール協会「優良事業所」認証。有資格者が必ず対応!
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- ネズミ、ハクビシン、コウモリ、アライグマ、イタチ、その他害獣に対応
目次
まず確認したい「本当にアライグマか」の見分け方

本格的な対策を始める前に、天井裏や庭先にいるのが「本当にアライグマなのか」をよく確認しましょう。タヌキやハクビシンなど、他の野生動物と勘違いしたまま作業を進めてしまうと、後述する法律上の対応を誤ってしまう恐れがあります。
アライグマの最大の見分け方のポイントは、「目の周りの黒いマスク模様」と「しっぽの縞模様」にあります。目の周りが黒い仮面をつけたようにくっきりと縁取られており、長めのしっぽには黒っぽいリング状の縞模様が4〜10本ほど入っています。よく似ているタヌキやハクビシンと見分けに迷った際は、このしっぽの縞模様を確認すればアライグマだと判断できます。
以下の動画では、実際に屋根裏で動くアライグマの様子を確認できます。
さらに、アライグマの前足には5本の指があり、人間の手のひらに近い形をしています。かかとまで地面につけて歩く「蹠行性(しょこうせい)」という特徴があるため、足跡は人間の子どもの手形のようにくっきりと残ります。

もしこうした足跡を見つけたら、アライグマが頻繁に出入りしている証拠と考えてよいでしょう。アライグマの足跡についての詳しい見分け方や特徴は、以下の記事でも解説しています。
アライグマ駆除で最初に知っておきたい「法律の違い」

アライグマだと見分けがついたら、駆除作業に入る前に必ず押さえておかなければならないポイントがあります。それが、アライグマに関する「法律上の位置づけ」です。
アライグマは、ハクビシンやタヌキのように「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)」の枠組みだけで扱われる動物ではありません。北米原産の外来種であるアライグマは、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)」に基づき、環境省から「特定外来生物」に指定されています。
この法律により、アライグマの生きた個体の飼育、保管、運搬、そして野外への放出などは原則として厳しく禁止されています。もし違反してしまった場合、個人の場合は「3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金(またはその両方)」という重い罰則が科される恐れがあります。つまり、たとえご自身で箱罠を使ってアライグマの捕獲に成功しても、無許可のまま車で運搬したり、近くの空き地などに放したりする行為はすべて法律違反になってしまうのです。
そのため、アライグマを正式に捕獲したい場合は、事前にお住まいの市区町村の窓口へ連絡し、許可申請や正式な手続きを行う必要があります。自治体によっては、個人の捕獲に対して「特定外来生物捕獲従事者」としての登録や事前の講習受講が求められるケースもあるため、詳しくは自治体の担当窓口に確認してみましょう。
こうした法的なハードルやリスクがあることから、一般の方で自分で行うアライグマ対策としては、無理な「捕獲」ではなく、忌避剤や燻煙剤などを使った「追い出し」から始めるのがスムーズかつ安全です。追い出しであれば、特別な許可を得ることなくご自身の判断で行うことが可能です(※なお、行政に捕獲を依頼する方法については、記事の後半で解説します)。
アライグマ駆除作業の全体像

ここからは、アライグマ駆除をご自身で行う場合の流れを解説します。まずは全体の手順を確認しておきましょう。
一般的な作業手順は以下の通りです。
手順① 追い出し:アライグマが屋根裏や床下にいない状態を作る
手順② 侵入経路の穴塞ぎ:アライグマが出入りしていた隙間を塞ぐ
手順③ 糞尿の清掃:残された糞尿を安全に取り除く
手順④ 害虫駆除・殺菌消毒:ダニやノミの駆除、病原体の消毒を行う
このうち手順①と②は、必ず同じ日のうちに終わらせるようにしましょう。アライグマは学習能力が高く、一度追い出しても数日以内に同じ場所へ戻ろうとする習性があります。間隔を空けてしまうと、その隙に再侵入を許すことになりかねません。手順③と④はできるだけ早く行うのが望ましいですが、必ずしも同日でなくても問題はありません。
アライグマを「自分で駆除」する場合の作業手順
ここからは、自分でアライグマの駆除を進める際の具体的な手順を解説します。
手順①:追い出し作業

まず最初に取り組むのは、屋根裏や床下など、建物の中に住み着いているアライグマを屋外へ追い出す作業です。
この作業には、ホームセンターやドラッグストアなどで市販されている「害獣用の燻煙(くんえん)剤」を使用するのが、一般の方にも扱いやすく比較的効果的な方法です。
燻煙剤には、アライグマが本能的に嫌がる成分や臭いが含まれています。屋根裏や床下の点検口を開け、中で煙を焚くことで、狭い空間の隅々まで成分が行き渡り、アライグマを屋外へ追い出すことができます。
燻煙剤を用いた追い出しの手順や注意点については、以下の記事で詳しく解説しています。作業を始める前にあわせてご覧ください。
なお、ご自宅の構造上、屋根裏や床下に点検口が見当たらない場合でも、別の方法でアライグマを追い出せる可能性があります。具体的な応急処置の方法については以下の記事をご覧ください。
手順②:侵入経路の穴塞ぎ(封鎖)

追い出し作業が無事に完了したら、次はアライグマが再び侵入してこないよう、侵入経路となっていた穴や隙間を塞ぐ作業を行います。
プロの専門業者の多くは、加工がしやすく耐久性にも優れた「パンチングメタル」という金属製の板を使用します。

厚みが0.5ミリ前後のステンレス製パンチングメタルは一般的なホームセンターでも購入でき、金属用のハサミ(金切りバサミなど)があればご自身で加工することも可能です。塞ぎたい箇所の形や大きさに合わせてカットし、四隅をビスなどで頑丈に固定しましょう。



アライグマは、直径10センチ程度の小さな隙間からでも体を潜り込ませて侵入してきます。さらに、非常に力が強く爪も鋭いため、固定が甘いと力ずくでこじ開けられてしまう点に注意が必要です。

なお、侵入経路を特定する際は、穴の周囲に小さな手形のような足跡が残っていないか、近くに糞が落ちていないかといった痕跡が重要な手がかりになります。
ここで注意が必要なのは、アライグマには現在使っている出入り口を塞がれると、別の隙間を探してでも執拗に元の巣へ戻ろうとする強い執着心がある点です。そのため、アライグマの駆除においては、「現在まさに使われている穴」を塞ぐだけでなく、「今後侵入されそうな家中の隙間をすべて徹底的に塞ぐ」ことがポイントとなります。
アライグマの侵入経路の探し方や、塞ぎ方のコツについては以下の記事でさらに詳細を解説しています。ぜひあわせてご覧ください。
手順③:糞尿の清掃

侵入経路を穴塞ぎ作業が終わったら、次は屋根裏や床下に残された糞尿の清掃を行います。
アライグマの糞には、人間にも大きな健康被害をもたらすアライグマ回虫をはじめとする病原体が潜んでいる危険性があります。清掃を行う際は、必ずマスクと使い捨てのゴム手袋を着用し、直接素手で触れないようにしてください。
糞を回収する際は、新聞紙やペーパータオルで包み込むようにして取り除くか、ホウキとちり取りを使って静かに集め、密閉できるゴミ袋へ入れます。
なお、掃除機を使って吸い取ろうとすると、乾燥した糞の粉塵が排気とともに空気中に舞い上がり、病原体を吸い込んでしまう危険性があるため、掃除機は使用は絶対に避けてください。


作業がすべて終わったら、使用した手袋やマスクを速やかに処分し、石けんでの手洗いとうがいを徹底的に行いましょう。
アライグマの糞の詳しい特徴や、清掃・消毒手順については以下の記事でさらに詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてください。
手順④:害虫駆除と殺菌消毒

清掃が終わったら、最後にアライグマが住み着いていた場所の害虫駆除と殺菌消毒を行います。
アライグマの体や巣の周辺には、ダニやノミが寄生していることが多いです。そのままにしておくと、天井の隙間などから室内に侵入し、ご家族やペットが激しい痒みや湿疹などの被害に遭う恐れがあります。市販の殺虫用の燻煙剤などを使用して、確実に害虫を駆除しておきましょう。
また、糞尿が放置されていた場所やその周辺には、市販のアルコール(エタノール)スプレーや、次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤などを使用して、徹底的な殺菌消毒を行ってください(※なお、アライグマ回虫の卵は消毒だけでは死滅しにくいため、熱処理や物理的な拭き取りによる除去が必要です)。

ここまでの作業をすべて終えれば、自分で行うアライグマ駆除は完了となります。作業に慣れた方であれば1日で終えることも可能ですが、初めての場合は無理をせず、2〜3日ほどかけて進めても問題ありません。
ただし、先述した通り、「手順①:追い出し作業」と「手順②:侵入経路の穴塞ぎ」の2つのステップは、必ず同じ日に行うようにしてください。日を空けてしまうと、追い出したアライグマが戻ってきたり、別の場所から再び侵入されたりする原因になります。
庭や家庭菜園を荒らされた際の「匂い」による対策

自宅の屋根裏だけでなく、庭や家庭菜園がアライグマに荒らされ、大切に育てた野菜や果物を食べられてしまううケースも少なくありません。何でも食べる雑食性のアライグマにとって、屋外の庭や菜園は格好の餌場になってしまうためです。
屋外の場合、屋根裏や床下で使うような燻煙剤は煙が散ってしまって効果が出にくいため、次のような「アライグマが苦手な匂いや成分」を利用した忌避剤(きひざい)を活用するのが効果的です。
・木酢液(もくさくえき)
・ハッカ油
・唐辛子エキス
・塩素系漂白剤
これらを染み込ませた布や、専用の容器に入れたものを畑の周囲に配置したり、水で薄めたスプレーで散布したりすることで、嗅覚が鋭いアライグマを遠ざけることができます。ただし、木酢液は匂いが強力過ぎるため、ご近所トラブルにならないよう、スプレーでなく布に染み込ませて設置する方法をおすすめします。
もっとも、こうした匂いによる対策は一時的な効果にとどまります。餌があると分かっているアライグマは、すぐに匂いに慣れ、繰り返し戻ってくることが多いです。
もし被害が繰り返される場合は、物理的に侵入を防ぐ「電気柵」や、頑丈な金網を組み合わせた「複合柵」の設置を検討しましょう。アライグマは手先が器用で木登りも得意なため、柵の高さを複数段にしたり、地面に近い隙間からも下をくぐられないよう工夫したりすることが重要なポイントになります。

アライグマ駆除で絶対に守りたい「注意点」
自分でアライグマの駆除作業を行う際は、必ず守りたい注意点が3点あります。次の通りです。
注意点①:アライグマを屋内に閉じ込めない

追い出し作業が不十分なまま穴を塞いでしまうと、天井裏や床下に個体を閉じ込めてしまう恐れがあります。
閉じ込められたアライグマはパニックになって暴れ回るだけでなく、気性が荒い動物のため、天井を突き破って室内に飛び出してくる危険性もあります。最悪の場合、屋内で死んでしまい、深刻な悪臭や害虫の発生を招くことにもなりかねません。
穴を塞ぐ前には、屋根裏や床下を隅々まで点検し、アライグマが確実にいなくなっていることを念入りに確認しましょう。
注意点②:子どものアライグマがいる場合は自治体や専門業者へ

屋根裏で出産・子育てが行われている場合、無理に追い出し作業を進めると、移動できない幼獣(赤ちゃん)が取り残されてしまうことがあります。また、母アライグマは子どもを守ろうとして気性がより荒くなり、人に対して攻撃的になる危険性も高まります。
天井裏などに幼獣がいる気配を感じたら、ご自身での作業は避け、自治体の担当窓口や専門の駆除業者に相談するようにしましょう。参考までに、アライグマの幼獣が屋根裏にいると、以下の動画のような鳴き声が聞こえることがあります。
アライグマの子どもの対処法については以下の記事で詳しく解説しています。
注意点③:安全を確保して作業する

穴塞ぎの作業では、屋根付近での高所作業が必要になることが少なくありません。
脚立やハシゴを用いる際は、安定した場所に正しく設置し、ヘルメットなどの安全対策を講じたうえで作業を行ってください。雨天時は転落のリスクが高まるため、作業を控えましょう。
また、アライグマは警戒心が強く、追い詰められると引っかいたり噛みついたりすることがあります。作業中に個体と遭遇した場合は、決して素手で触れようとせず、距離を取って安全を優先してください。
アライグマ駆除でよくある失敗例
せっかく対策を行っても、作業漏れや注意不足により被害が再発したり、二次被害を招いたりするケースがあります。代表的な失敗例は以下です。
失敗例①:侵入経路の塞ぎ漏れ

もっとも多い失敗が、侵入経路の見落としです。
すべて塞いだつもりでも、わずかな隙間が残っていると、そこから再び侵入されてしまいます。被害が再発すると、追い出しから消毒まで一連の作業をやり直さなければならず、多大な労力と時間を要します。
穴塞ぎの前には、住宅全体を明るいライトで照らしながら徹底的に点検しましょう。
失敗例②:穴塞ぎ箇所の破損

アライグマは力が強く、鋭い爪と器用な指を持っているため、固定が甘い部分は力ずくでこじ開けられたり、外されたりしてしまうことがあります。
パンチングメタルを設置する際は、アライグマの力に耐えられるだけの強度でしっかりと固定されているかを慎重に確認しましょう。
失敗例③:糞尿の清掃漏れ

屋根裏や床下の目立たない場所にある糞尿を見落とし、清掃が不十分なまま作業を終えてしまうケースもあります。
放置すると悪臭や天井染みの原因になるだけでなく、アライグマ回虫などの健康リスクも残ってしまいます。隅々まで丁寧に点検し、清掃漏れがないようにしましょう。
アライグマが住宅にもたらす被害
アライグマが天井裏などに侵入した状態を放置すると、住宅や住む人の健康にさまざまな悪影響が及びます。代表的な被害は以下の通りです。
被害①:天井裏を走り回る足音や鳴き声による騒音

アライグマは主に夜間に活動するため、人が寝静まる時間帯に天井裏でドタドタと走り回る音や、威嚇するような鳴き声が響くことがあります。
これが毎晩のように続くと、睡眠不足や強いストレスの原因となり、日常生活に大きな支障をきたしてしまいます。
被害②:溜め糞による悪臭と天井・建材の劣化
次の画像は、屋根裏に蓄積されたアライグマの糞(フン)の重みで、天井板が今にも抜け落ちそうになっている様子です。

アライグマにも、決まった場所に繰り返し排泄を行う習性があります。同じ箇所に糞尿が積み重なると、強烈な悪臭が発生するだけでなく、水分が天井板に染み込んで「天井染み」を引き起こします。
放置が続けば天井板の強度が落ち、最悪の場合は抜け落ちてしまうこともあります。こうなると駆除費用に加えて、天井板の張り替えやクロスの交換など、高額な修繕費用が発生しかねません。
被害③:感染症による深刻な健康リスク

アライグマの糞尿には、人にも感染するさまざまな病原体が含まれています。中でも注意したいのが「アライグマ回虫(バイリサスカリス)」です。乾燥した糞が砕けて舞い上がった粉塵を吸い込んだり、誤って口にしたりすることで、重篤な神経症状を引き起こす恐れがある寄生虫で、清掃時には細心の注意が必要です。
このほか、狂犬病やレプトスピラ症、サルモネラ食中毒などの原因となる病原体を保有している可能性も指摘されており、素手での対応は非常に危険です。
被害④:生ゴミやペットフード、農作物への食害

雑食性の強いアライグマは、屋外に置かれた生ゴミやペットフードをたびたび荒らします。器用な手先を活かしてゴミ箱のフタを開けてしまうこともあり、一度餌にありつくと、その家を「餌が手に入る場所」として学習し、居着いてしまう原因になります。
家庭菜園を営んでいる場合は、トウモロコシやスイカなどの農作物が食い荒らされる被害にも注意が必要なほか、外に置かれた水槽や池の観賞魚(メダカや鯉など)も被害に遭うケースがあります。
被害⑤:断熱材や建材の損壊

アライグマは力が強く、鋭い爪を持っているため、屋根裏の断熱材を引きちぎって巣の材料にしたり、その上で排泄を繰り返したりすることがあります。断熱材が損壊すると住宅の断熱性能が低下し、冷暖房効率の悪化や光熱費の増加につながります。侵入のために壁や換気口周辺をこじ開けられ、建材そのものが傷つくケースも報告されています。
アライグマが及ぼすその他の被害などについては以下の記事でも詳しく解説しています。

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【補足】アライグマの生態についてもっと詳しく
ここからは、アライグマという動物についてさらに詳しく知りたい方に向けて、習性や生態について解説します。
アライグマの習性

アライグマは基本的に夜行性ですが、ハクビシンなどと比べると日中に活動することも珍しくなく、明るい時間帯でも庭先などで見かけることがあります。
運動能力が非常に高く、木登りはもちろん、垂直に近い壁や雨樋も苦もなくよじ登ります。さらに泳ぎも得意で、川や池のそばの住宅にも出没しやすい点が特徴です。手先が器用で、ドアノブを回したり、簡単な鍵を外したりすることもあるため、対策には注意が必要です。
以下の動画では、アライグマが住宅の軒下(のきした)から屋根裏に侵入する様子が捉えられています。
また、体をやや押しつぶすようにして、直径10cm程度のわずかな隙間があれば楽々と通り抜けてしまいます。「ここからは入らないだろう」と思うような換気口や配管周りの隙間からも侵入し、天井裏や床下に住み着いてしまうケースが後を絶ちません。
なお、成獣になったアライグマは気性が荒く、警戒心が強い性格に変わっていきます。人になつくことはほとんどなく、追い詰められると攻撃してくる危険性もあるため、素手で捕まえようとするのは絶対にやめましょう。
アライグマが夜行性な理由については以下の記事をご覧ください。
アライグマの好物

アライグマは雑食性が非常に強く、口にするものの幅が広い動物です。
トウモロコシやスイカ、メロン、イチゴといった甘い農作物を好むほか、魚やザリガニ、カエル、鳥の卵、昆虫など、水辺や地上のさまざまな生き物も食べます。人間の手のような指を活かして、ミカンの皮をむいたり、スイカに穴を開けて中身だけをくり抜いたりする器用な食べ方をすることでも知られています。
もちろん、屋外に放置された生ゴミやペットフードも格好の餌になります。庭に果樹があったり、ゴミ出しのルールが守られていなかったりすると、アライグマを住宅へ呼び寄せる原因になってしまいます。
アライグマの食性については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
アライグマの繁殖期と季節別の行動パターン

アライグマは冬眠をしない動物です。1月から3月ごろに交尾期を迎え、およそ60日から63日の妊娠期間を経て、4月から6月ごろにかけて出産のピークを迎えます。1回の出産で産まれる子どもの数は平均3〜4頭ほどですが、環境によっては6頭以上を出産することもあります。
繁殖力が非常に強く、メスは1歳から妊娠可能になり、成獣になるとほぼ確実に妊娠するといわれています。放置すればするほど個体数は増え続けるため、被害に気づいたら早めの対策が肝心です。
特に出産シーズンの直前にあたる冬から春先にかけては、暖かく静かな屋根裏や床下を出産場所として選び、そのまま住み着いてしまうケースが多く見られます。この時期は母アライグマが子どもを守ろうと気性が荒くなるため、対応にはより一層の注意が必要です。
アライグマが冬眠しない理由や、季節ごとの行動パターンについては以下の記事で詳しく解説しています。
捕獲を検討する場合:自治体への相談

追い出しだけでは被害が収まらない場合や、先述の通り子どものアライグマがいて自力での追い出しが難しい場合は、捕獲を検討することになります。
ここまでに説明した通り、アライグマの捕獲には自治体の許可が必要です。多くの自治体では、以下のような対応を行っています。
・捕獲用の箱わなを無料で貸し出してくれる
・箱わなの設置を代行してくれる
・捕獲後の引き取りや処分を行ってくれる
・箱わなの購入費用に対する補助金制度がある
対応内容は自治体によって異なるため、まずはお住まいの市区町村の環境担当窓口(清掃・環境課など)に相談してみましょう。ただし、自治体が箱わなを貸し出してくれる場合でも、餌の準備や見回り、捕獲後の連絡といった管理は基本的にご自身で行う必要がある点には注意が必要です。
アライグマの捕獲について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
「毎日の見回りや管理までは手が回らない」という方は、次章で解説する専門の駆除業者への依頼も選択肢に入れておくとよいでしょう。

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アライグマ駆除を業者に依頼した場合の費用相場は?

アライグマ駆除を専門業者に依頼する場合、費用は住宅の規模や被害状況によって変動しますが、全国的な相場はおおよそ10万円〜30万円ほどが目安です。業者によっては、駆除後に一定期間の再発保証を付けているケースもあります。
アライグマ駆除の費用相場や具体的な作業内容については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
また、当社「害獣駆除パートナー」が実際に手がけたアライグマの駆除事例も公開しています。深刻な被害現場ですが、実際にどのような作業を行ったのか参考になりますので、以下のページよりご確認ください。
信頼できるアライグマ駆除業者の選び方

近年、格安料金をうたいながら不透明な追加料金を請求する悪質な業者や、「駆除したはずなのにすぐ再発した」といったトラブルも報告されています。
こうした被害を未然に防ぐために、業者選びの際は以下のポイントを確認しましょう。
ポイント①:日本ペストコントロール協会の「優良事業所」認証があるか
害獣駆除業界で権威ある「日本ペストコントロール協会」への加盟状況をまず確認しましょう。加盟業者は一定の技術水準を満たしていますが、なかでも協会の「優良事業所」認証を受けている業者は、より高度な技術力と管理体制を備えているとされ、信頼性が高いといえます。

2025年12月時点で、全国の加盟業者967社のうち認証を取得しているのは163社(約16.8%)にとどまるため、公式サイトなどでロゴや記載を確認してみてください。
日本ペストコントロール協会の優良事業所については、以下の記事もあわせてご覧ください。
ポイント②:長い社歴と豊富な施工実績があるか
住宅の構造や被害状況に応じた柔軟な対応が求められるため、施工実績の豊富さは重要な判断材料です。また、トラブルを起こした業者が社名を変えて営業を続ける「社名ロンダリング」にも注意が必要です。実績数だけでなく、最低でも5年、できれば10年以上の運営実績がある会社を選ぶと安心です。

ポイント③:有資格者による「完全自社施工」か

日本ペストコントロール協会が認定する「ペストコントロール技術者」などの資格を持つスタッフが、実際に現場で作業を行っているかを確認しましょう。代表者だけが資格を持ち、現場には経験の浅いスタッフが派遣されるケースもあるため注意が必要です。営業のみを行い実務を下請けに丸投げする業者や、案件を転送するだけの「紹介サイト」を挟むと、中間マージン分だけ費用が割高になったり、手抜き工事のリスクが生じたりすることもあります。自社の有資格者が一貫して対応する「完全自社施工」の業者を選ぶと安心です。

ポイント④:明確な「見積書」と「保証書」が書面で発行されるか
口約束ではなく、必ず書面で内容を確認できる業者を選びましょう。見積書は作業内容と費用内訳が明記されているか、保証書は保証期間と再発時の対応条件が明記されているかをチェックしてください。

ポイント⑤:調査・施工の様子を写真や動画で確認できるか

作業の多くは屋根裏や床下など、依頼主の目が届かない場所で行われます。施工前後の様子を写真や動画で報告してくれる業者であれば、手抜き工事の心配がなく、納得感を持って依頼できます。

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アライグマ対策を自力で行う場合のQ&A
Q. 捕獲したアライグマを自分で近くの野山に放してもよいですか?
A. 絶対にやめましょう。外来生物法により、特定外来生物であるアライグマを許可なく運搬・放獣する行為は禁止されており、違反すると3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科される可能性があります。捕獲を検討する場合は、必ず事前に自治体へ相談し、指示に従って対応してください。
Q. 自分で対策する場合、材料などの費用はどれくらいかかりますか?
A. 脚立やヘルメットなどの資材がすでにあれば、燻煙剤やパンチングメタルなど合計1万円前後で購入可能です。道具を一から揃える場合は5万〜6万円ほどかかることもあります。
Q. 賃貸住宅で被害がある場合はどうすればよいですか?
A. まずは管理会社や大家に連絡し、対応してもらいましょう。アパートやマンションなどの集合住宅は戸建てより隙間が多く、対策が難航しやすいため、専門業者への依頼がスムーズです。
Q. アライグマ対策に補助金は出ますか?
A. 自治体によっては、箱わなの無料貸し出しや捕獲後の引き取りなど、防除に関する支援制度を設けているところがあります。お住まいの自治体の環境担当窓口に確認してみましょう。また、確定申告の際に「雑損控除」の対象となる場合もあるため、税務署や専門家に相談することをおすすめします。詳しくは以下の記事をご覧ください。
まとめ:アライグマ駆除は信頼できる害獣駆除業者へ相談しよう
アライグマ対策の基本は、ここまでお伝えしてきた通り「追い出し」と「侵入経路の穴塞ぎ」を必ず同じ日(同日中)に完了させることです。この点を徹底できれば、ご自身で安全に対処することも十分に可能です。
ただし、ハクビシンなど他の一般的な害獣とは異なり、アライグマにはさらに「外来生物法」による厳しい規制がある点を忘れてはいけません。自宅からの追い出し作業はご自身の判断で行えますが、「捕獲」を検討される場合は、必ず事前に自治体への相談や正式な手続きが必要になります。この法的な違いを知らないまま対応してしまうと、思わぬトラブルに発展しかねません。
また、屋根裏に子どものアライグマ(幼獣)が潜んでいる場合や、何度追い出しや穴塞ぎを繰り返しても被害が再発してしまうようなケースでは、ご自身で解決するのは難しいです。
「もしかしたら自分の手には負えないかもしれない」「安全に確実に解決したい」と感じられたときは、日本ペストコントロール協会の優良事業所にも認定されている私たち「害獣駆除パートナー」までお気軽にご相談ください。丁寧な現地調査からお見積りのご提示まで無料で対応しております。

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