アライグマ被害に見舞われると、「駆除費用の負担を少しでも軽くしたい」と考えるのは当然のことです。
結論から言うと、アライグマは「特定外来生物」に指定されているため、ハクビシンなどの在来種とは異なる法律(外来生物法)にもとづいて自治体が積極的に捕獲対策を行っており、住宅などに棲み付いたアライグマを「捕獲するまで」は無料で実施してくれる自治体が多く存在します。
しかし、その後のフン清掃や消毒、侵入経路の穴塞ぎなどの「害獣駆除業者が行う作業費用」についてはごく一部の自治体しか補助金などはおこなっていません。
この記事では、補助金・捕獲支援制度に加え、雑損控除や火災保険まで、制度を活用してアライグマ駆除費用を抑える方法を総解説します。

- 地域に密着し39年、施工実績5.1万件突破!
- 日本ペストコントロール協会「優良事業所」認証。有資格者が必ず対応!
- 5年保証と毎年の定期点検
- ネズミ、ハクビシン、コウモリ、アライグマ、イタチ、その他害獣に対応
目次
国・都道府県によるアライグマ駆除の「補助金」制度

まず、国・都道府県レベルの支援について整理します。
一般住宅のアライグマ被害に対して、国および都道府県が直接的な補助金を支給する制度は基本的にありません。
一方でアライグマは、農作物被害が全国で年間4億円を超える規模にまで拡大しており、環境省の呼びかけのもと、都道府県が「アライグマ防除実施計画」を策定して組織的な防除に取り組んでいます。たとえば熊本県では、市町村がアライグマの捕獲事業を行う際の体制整備費用を県が補助する制度を設けているなど、都道府県が「市町村の捕獲活動そのもの」を後押しする形の支援が目立ちます。
また、農家の方向けには、都道府県が鳥獣被害対策として電気柵などの資材費に補助金を出しているケースもあります(例:東京都は複合柵の資材費を上限15万円まで補助)。この種の制度はアライグマ被害にも適用されることが多いため、農業を営む方はお住まいの都道府県に確認してみましょう。
市区町村によるアライグマ駆除の「補助金」制度

一般住宅のアライグマ被害に対し、一部の市区町村では「駆除業者に支払う費用の一部」を現金で補助する制度を設けています。
ただし、こうした直接補助を行う自治体はやはり少数派です。多くの自治体では、後述するように、現金補助よりも「捕獲」そのものにかかる工程・資材の無償支援に力を入れています。
各自治体には予算の上限があるほか、制度が変更される可能性もあるため、詳細はお住まいの市区町村に確認しましょう。
2026年時点で確認できる補助金制度の例としては、次のようなものがあります。
補助金の事例①:東京都足立区
東京都足立区は「屋内侵入口閉塞工事費用助成金」を実施しており、アライグマ駆除で重要な「侵入経路の閉塞(穴塞ぎ)」にかかる費用を対象として補助金を支給しています。
補助額は最大10万円です。例を挙げると、アライグマ駆除の総額が30万円で、そのうち10万円が「閉塞(穴塞ぎ)」の費用だったとすると、10万円の支給を受けることで実質的な負担は20万円となります。
補助金の対象となるのは、足立区のアライグマ捕獲支援事業を利用し、屋内侵入口が確認された方のみです。(ご自身で作業した場合は対象外となるほか、施工業者が日本ペストコントロール協会に加盟している必要があります)
補助金の事例②:埼玉県熊谷市
埼玉県熊谷市は、「熊谷市アライグマ・ハクビシン防除補助金」という制度を設けています。アライグマ(およびハクビシン)の駆除に掛かった費用の2分の1(上限5万円)が補助金として支払われます。
金額の制約はあるものの、ご自身で害獣駆除業者を手配した場合でも利用できるため、非常に活用しやすい制度です。
ただし、「日本ペストコントロール協会に加盟する害獣駆除業者」だけが対象となる点や、「領収証の写し」「作業前後の写真」の提出が必要な点に注意が必要です。
参考:アライグマ・ハクビシン防除補助金のご案内|埼玉県熊谷市
補助金の事例③:兵庫県神戸市
神戸市は、アライグマまたはハクビシンによる被害を受けた「歴史的価値のある建築物」を対象に、被害対策費用の補助を行っています。
対象となるのは、築おおむね50年以上の建築物、かやぶき屋根の建築物、文化財または神戸歴史遺産に位置づけられた建築物です。補助対象は被害調査、追い出し・捕獲、侵入口の閉鎖・補修、糞尿の除去や消毒まで幅広くカバーされています。
補助額は最大10万円(実費がこれより低い場合は実費が上限)です。駆除のみを行う場合は上限5万円となります。
対象となる建物の条件が限定的な点には注意が必要ですが、古い戸建てにお住まいの方は該当する可能性がありますので、一度自治体に問い合わせてみる価値があります。
アライグマの「捕獲」支援制度は無料が主流

アライグマ駆除に現金補助を出す市区町村は限られる一方、アライグマの「捕獲」そのものを無償で支援する市区町村は非常に多く存在します。
これは、アライグマが外来生物法上の「特定外来生物」に指定されており、都道府県・市区町村に防除の努力義務が課されていることが理由です。ハクビシンのような在来の鳥獣は鳥獣保護管理法の枠組みで対応されるのに対し、アライグマは「根絶を目指す対策の対象」として扱われるため、捕獲支援そのものが自治体の政策目標に組み込まれており、費用負担なく利用できるケースが多くなっています。
一例として、東京都世田谷区では次のような捕獲支援を行っています。
捕獲支援の事例:東京都世田谷区
次のような内容でアライグマの箱わな捕獲事業を実施しています。
・捕獲カゴの貸し出し
→あり
・捕獲カゴの設置
→業者を手配してくれる(ただし捕獲用のエサは自分で用意する必要がある)
・屋根裏など住宅内への捕獲カゴの設置
→原則として屋外のみ
・捕獲したアライグマの処分
→区が手配した業者が回収・処分する
・犬や猫などの違う動物が捕獲された場合
→自分で逃がす処置が必要
多くの市区町村が同様の無料捕獲支援制度を設けていますので、まずはお住まいの市区町村の環境政策担当窓口に問い合わせましょう。
アライグマの捕獲に関する法的な注意点については、以下の記事で詳しく解説しています。
アライグマ駆除費用は「雑損控除」で節税が可能

続いて、見落とされがちなお得な制度「雑損控除」について解説します。
ここまで紹介した補助金や捕獲支援には自治体ごとの条件がありましたが、雑損控除は確定申告を行うことでほとんどの方が活用でき、アライグマの駆除費用も対象となります。
雑損控除とは、災害によって住宅や家財に損害を受けた場合に受けられる所得控除の一種で、所得税・住民税の負担を軽減する制度です。控除の判断基準はあくまで「生活に必要な資産が損害を受けたかどうか」であり、加害動物の法律上の分類は関係ない点は覚えておきましょう。
おおまかな目安として、アライグマ駆除に30万円の費用がかかった場合、一般的に3万円〜6万円前後の節税効果が見込めます。
雑損控除でいくら節税できる?
一例として、年収400万円(手取り約270万円)の方が、アライグマ駆除に30万円を支払ったケースで試算してみます。
雑損控除額
雑損控除額の計算方法には次の2通りがあり、金額が大きい方が採用されます。
A:(損害金額+駆除費用)-(総所得金額×10%)
B:(駆除費用のうち災害関連支出)-5万円
多くのケースでBの式が採用されるため、こちらで計算します。
B:30万円-5万円=25万円
したがって、雑損控除額は「25万円」となります。
所得税の還付額
続いて、所得税の還付額を計算します。
年収400万円の場合、各種控除を差し引くと課税所得は195万円以下となることが多く、所得税率5%で計算します。
所得税の還付額:25万円×5%=12,500円
復興特別所得税(2.1%)を含めると:12,500円×1.021=12,762円
以上の計算で、所得税の還付額は「12,762円」となります。
確定申告を行うと、すでに給与天引きされている所得税から上記の金額が還付されます(指定の銀行口座に振り込まれます)。
なお、所得税は所得が上がるほど税率が上がるため、高所得な方はさらに節税額が大きくなります。
住民税の減額分
住民税の税率は所得にかかわらず原則一律10%です。
住民税の減額分:25万円×10%=25,000円
こちらは還付ではなく、翌年度以降の給与天引き額から差し引かれる形で軽減されます。
節税額の合計
以上を合計すると、今回の例で節税できる金額の合計は次のように「37,762円」となります。
節税額の合計: 12,762円 + 25,000円 = 37,762円
確定申告を行う手間はありますが、アライグマ駆除を行ったほとんどの方が対象となりますので、ぜひ活用しましょう。
雑損控除の対象となるケース、ならないケースの違い
雑損控除の原則は「生活に必要な資産が損害を受けた場合」であることです。
対象とならないケース
次のようなケースは、「生活に必要な資産が損害を受けた」とみなされないため、雑損控除の対象となりません。
- 予防目的のみの工事(被害がない状態での穴塞ぎなど)
→損害が発生していないため対象外 - 別荘でのアライグマ駆除
→「生活に必要な家屋」に該当しないため対象外 - 駆除と直接関係のない工事を同時に実施した場合(外壁塗装など)
→アライグマ被害と無関係なため対象外
対象となるケース
一方で、次のように生活している自宅に損害が出ていれば、基本的に適用可能となります。
・糞尿で汚損した天井板・壁紙の貼り替え
・アライグマにかじられたり引っかかれたりした柱・壁・床の修繕
・糞尿・営巣による断熱材の損傷に伴う交換(同等性能以下の場合)
雑損控除の注意点:領収書と施工前後の写真を忘れずに
雑損控除の申請には領収書が必須です。但し書きは「アライグマ駆除費用として」でも構いませんが、「アライグマ被害に伴う原状回復費用として」とすればより確実です。
費用の内訳がわかる契約書・見積書に加え、施工前後がわかるビフォーアフター写真も保管しておきましょう。
私たち害獣駆除パートナーでは、領収書の発行、内訳記載の見積書、施工前後の写真提供に対応しています。関東エリアでアライグマ駆除をご検討の方は、お気軽にお問い合わせください。
アライグマ駆除の費用相場については、以下の記事で詳しく解説しています。

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アライグマ駆除に「火災保険」は下りる?

アライグマ駆除に火災保険を適用することは、現実的には難しいと言わざるを得ません。
ほとんどの火災保険では「害獣・害虫による被害は免責事項」とされており、通常のアライグマ被害では適用されないのが一般的です。
ただし例外的に、台風で屋根が破損し、その隙間からアライグマが侵入して被害が生じたようなケースでは、被害の原因が「風災」にあるとして、屋根の修理費用だけでなくアライグマ駆除費用にも火災保険が適用される可能性があります。
この場合「風災前にアライグマ被害がなかったことの証明」が必要になるため、まずは契約中の損害保険会社に相談してみましょう。
アライグマ駆除費用を抑える方法

ここまで補助金や雑損控除について解説してきましたが、そもそものアライグマ駆除費用を抑えることについても考える必要があります。
総合的にアライグマ駆除費用を抑えるためには、以下の点にも注意しましょう。
方法①:複数業者の相見積もりを取る
アライグマ駆除の費用は業者によって大きなバラつきがあります。「すぐに来てくれたから」というような理由で即決してしまうと、相場を大きく超えた金額で契約してしまう可能性もあります。
必ず複数の業者で見積もりを取り、金額・保証・アフターフォローなどの様々な観点で比較することが重要です。
アライグマ駆除の費用相場については、以下の記事で詳しく解説しています。
方法②:再発時の保証が付いた業者を選ぶ
アライグマ駆除では、侵入経路の見落としや穴塞ぎの不良(アライグマに壊されてしまう)により再発してしまうケースも存在します。
このような場合、「再発保証付き」の業者なら、無償で対応してくれる可能性があります。
安くても保証が無い場合には、こうした再発時に繰り返し出費が必要になり、最終的に高額に膨らんでしまう危険性もあるため、万が一の場合に備えて「保証付きの業者」を選ぶようにしましょう。(住宅の構造などによっては保証を付けられない住宅も存在します)
方法③:被害を疑ったら早めに対処する
アライグマ被害は放置すればするほど高額になっていきます。
屋根裏の糞尿は時間が経過するほど蓄積されるため、清掃費用も増加します。壁紙の張り替えや、天井板の交換が必要になる可能性も上がります。
アライグマ被害が疑われる場合には早急に駆除業者に連絡をしましょう。早ければ早いほど、かかる費用を抑えることができます。
害獣駆除業者の選び方については以下の記事もご参照ください。

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アライグマ駆除の補助金に関するQ&A
Q. 補助金の申請は「駆除後」でも間に合いますか?
A. 多くの自治体では「駆除前」の事前申請が必須です。着手前に必ず自治体へ確認しましょう。
Q. 空き家や賃貸物件の被害にも雑損控除を使えますか?
A. 使えません。雑損控除は「生活に必要な資産」の損害が対象のため、空き家や賃貸物件は原則対象外です。
Q.アライグマ駆除の際に、屋根裏の断熱材を交換しました。雑損控除で計上できますか?
A. 断熱材が糞尿で汚れてしまい、現在の断熱材と「同等の性能のもの」に交換した場合であれば、雑損控除で全額計上できる可能性が高いです。しかし交換後の断熱材の方が高性能なものであれば、一部の費用(費用の30%等)しか計上できない可能性が高いです。詳しくは税務署などに確認するようにしましょう。
Q. 害獣駆除業者に「火災保険を使って工事できる」と言われたのですが?
A. 記事内で紹介した特殊な事例(災害が原因でアライグマが侵入)では火災保険が適用される可能性がありますが、あくまで稀な例となります。また、火災保険が適用できるか否かを見極めるのは害獣駆除業者ではなく契約している保険会社です。まずはご自身で保険会社に連絡をし、「本当に火災保険が使えるのか?」を確認する事が重要です。
Q. 業者によって見積もりに大幅な違いがあるのはどうしてですか?
A. 保証内容や期間などの要因もありますが、多くは「作業範囲」の違いによって費用に差が出ます。例えば、アライグマの「追い出しと侵入経路の封鎖」のみを行う業者もあれば、その後の「フン清掃や消毒」まで実施してくれる業者も存在します。こうしたアライグマ駆除における作業内容や相場の違いについては以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧下さい。
まとめ
ここまでにアライグマ駆除に関する補助金について解説いたしました。重要なポイントは以下です。
・アライグマ駆除について金銭的な支援を行っている自治体は少ないですが、実施する前には必ずお住まいの市区町村に相談をして補助金の有無を確認するようにしましょう。
・実際にアライグマ駆除を行った場合には、翌年の2月~3月に確定申告を行えば実質的な費用負担が減るので覚えておきましょう。
ここまでに紹介した補助金や雑損控除を活用して、少しでもお得にアライグマ駆除を行うようにしましょう!



