【画像】ネズミの糞(フン)を徹底解説 - 特徴と見分け方、注意点、安全な処理方法

「キッチンの隅や部屋の端に黒い粒が落ちている」「天井裏でカサカサと物音がする」そんなお悩みはありませんか?それはネズミの仕業かもしれません。

ネズミの糞(フン)は、単なる汚れやゴミではなく、建物の損傷や重大な健康被害が起こる警告サインです。

この記事では、害獣駆除の専門家が、ネズミの糞の特徴、他の生物との見分け方、健康被害のリスク、安全な処理方法と絶対に「やってはいけないこと」を解説します。

 

これってネズミの糞?ネズミの糞の特徴

まずはネズミの糞の特徴を知り、見つけた糞の特定を行いましょう。

 

特徴①:歩きながら排泄するため「広範囲に散らばる」

多くの害獣は、一箇所にまとめて排泄する「ため糞」を行いますが、ネズミはこの習性がなく、移動しながら糞尿をまき散らすという厄介な特徴があります。

部屋の隅、キッチンの裏、冷蔵庫の下、屋根裏、通り道となる壁際などで、黒い粒が点々と散らばっている場合は、ネズミの可能性が高いです。このようなネズミが残した痕跡を「ラットサイン」と呼びます。

ネズミのフン

ネズミのフン

ネズミのフン

 

特徴②:ネズミの種類によって異なるサイズと形状

家に侵入する代表的なネズミは「クマネズミ」「ドブネズミ」「ハツカネズミ」の3種類です。それぞれ糞の形状や、良く見つかる場所が異なります。

クマネズミ: 長さ6mm〜10mm程度。細長い形状。屋根裏や高所を動きながら排泄して散乱させる
ドブネズミ: 長さ10mm〜20mm程度。太くて両端に丸みがある。床下や水回りなど湿った場所に多く、まとまって落ちていることもある
ハツカネズミ: 長さ4mm〜7mm程度。米粒より一回り小さい程度の大きさで、両端が尖っている。倉庫や僅かな隙間に多い

被害をもらしているネズミの種類を特定できると、対策しやすくなります。

 

特徴③:強いアンモニア臭と獣臭

ネズミの糞尿は強烈な臭いを放ちます。ツンとするアンモニア臭や、独特の獣臭が漂うのが特徴です。

ネズミの姿が見えなくても、「最近、部屋がカビ臭い・変な臭いがする」と感じたら要注意です。

 

【糞の比較】コウモリ・ゴキブリの糞との違い

ネズミの糞は、コウモリやゴキブリのものと似ており、見間違えてしまうこともあります。その他の違いを整理すると次のようになります。

さらに、一般住宅に発生しやすい害獣の糞の見分け方を次の記事で解説しています。ぜひご覧ください。

 

放置はNG!ネズミの糞がもたらす3つの被害

続いて、ネズミの糞が引き起こす被害について解説します。単に「臭い」「汚い」というだけではなく、「実害がある」ことを知っておきましょう。

 

被害①:健康被害(感染症・食中毒)

ネズミの糞には、人間にとって致命的となる病原菌やウイルス、寄生虫が多く含まれています。ネズミが屋内に侵入して糞を落とすことで、人間が触れたり口に入ったりして、健康被害を引き起こすことがあります。代表的な症状は次の通りです。

 

サルモネラ症

ネズミに糞に汚染された食品や食器を介して、サルモネラ菌に感染する食中毒です。激しい腹痛、下痢、嘔吐などの急性胃腸炎を引き起こします。

サルモネラ菌

 

レプトスピラ症

ネズミの排泄物に触れたり、汚染された水や土から皮膚を通して感染します。発熱や筋肉痛、重症化すると黄疸や腎不全を引き起こします。

 

腎症候性出血熱(HFRS)

ネズミの糞に含まれるハンタウイルス、ソウルウイルスなどが病原体です。乾燥して空気中に舞い上がった糞の微粒子を吸い込むことで感染し、発熱や急性の呼吸困難を引き起こす恐ろしい感染症です。

 

害虫(ダニ・ノミ)

ネズミの体や巣、そして糞には、イエダニやノミが大量に寄生・繁殖しています。人間がこれらに接触すると、人間を刺して激しい痒みや皮膚炎を引き起こします。

イエダニ

 

次の記事では、ネズミが原因で引き起こされる健康被害の一覧をまとめています。ぜひご参考ください。

 

被害②:建物の腐敗・損傷

ネズミは排泄しながら移動するため、糞と一緒に尿もあちこちにまき散らされます。

これが天井裏や壁の内部で蓄積すると、建材が腐敗し、シミができたり悪臭が染み付いたりします。

最悪の場合は、建物が損傷しリフォームが必要になったり、資産価値に影響したりすることもあります。

 

被害③:漏電による停電・火災リスク

ネズミの糞が落ちているときに注意しなければならならいのは、ネズミが電気配線(ケーブル)をかじることです。

電気配線がかじられると、停電が起こったり、漏電・ショートによる感電や火災を引き起こしたりする恐れがあります。

ネズミの糞を確認したら、周辺の電気配線がかじられていないか、早急に点検しましょう。

 

ネズミの糞を見つけたらどうしたらいい?安全な処理・清掃方法

ここまでの解説で、ネズミの糞の特徴やリスクについてご理解いただけたかと思います。

続いて、ネズミの糞を見つけたときに応急処置として実施したい、安全な処理・清掃方法を具体的に解説します。

 

糞を見つけたとき「絶対にやってはいけないこと」

ネズミの糞を見つけたとき、「絶対にやってはいけないこと」は次の2つです。

・糞に素手で触る
ネズミの糞は病原菌やウイルスの温床です。多くの健康被害は「糞に直接触れること」で感染・発症します。絶対に巣でで触るのはやめましょう。

・糞を掃除機で吸い込む
掃除機の排気により、病原菌やウイルスが部屋中に舞い散ります。人間が吸い込むことで様々な健康被害を引き起こすリスクがあるため、掃除機の利用はやめましょう。

 

糞の清掃にあたり準備するもの

まずは次を用意しましょう。

・使い捨て手袋
・マスク
・ゴーグル
・捨ててもいい服
(長袖と長ズボン)
・新聞紙、ペーパータオル、あるいは使い捨ての雑巾
・ビニール袋
・消毒用のアルコール
(エタノール)、または次亜塩素酸ナトリウム(「ハイター」などの塩素系漂白剤)

ネズミの糞や、舞い上がった微粒子に接触しないよう、完全防備が必須です。

 

清掃の手順

清掃の手順を順にご説明します。

 

STEP1:糞の収集

完全に防備した後、新聞紙やペーパータオルなどで拭き取りながら収集しましょう。

糞が乾燥すると粒子が飛び散るため、乾燥しないうちに実施する方が安全性が高いです。既に乾燥している場合はそっと作業しましょう。

集めた糞はビニール袋に入れ、堅くしばって密閉します。

 

STEP2:周辺の消毒

糞の周辺は、病原菌やウイルスが飛び散っている可能性があるため、糞のあった場所の周辺を徹底的に消毒します。

消毒には、アルコール(エタノール)のスプレーや、「ハイター」のような次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系の漂白剤を利用します。

 

STEP3:糞・道具の廃棄

収集した糞と、防備のために身に付けたものや使った道具はすべて廃棄します。

ビニール袋に入れて密封し、触れることが無いようにしましょう。

 

ネズミを見つけたときの応急処置は、次の記事でも解説しています。

 

ネズミ駆除は専門業者に依頼した方が良い理由

糞をきれいに片付けたとしても、ネズミ自体を駆除しない限り、被害は際限なく続きます。自力で駆除よりも、専門業者に依頼すべき理由は以下の通りです。

 

理由①:異常な繁殖力と「スーパーラット」の存在

ネズミは生後わずか数ヶ月で繁殖可能になり、以後1年中繁殖を行うため、爆発的なスピードで増殖します。

さらに近年は、市販の毒エサが全く効かない(薬剤耐性のある)スーパーラットが都市部を中心に増加しており、自力での完全な駆除は非常に困難になっています。

 

理由②:侵入経路の特定と完全封鎖が難しい

ネズミは1cm(10円玉の半分程度)のわずかな隙間さえあれば、体を折りたたんで侵入できます。

そのため、ネズミの侵入を防ぐためには、屋根の隙間、床下換気口、換気扇、通気口、エアコンの配管など、侵入経路となるあらゆる隙間を見つけ出して、封鎖(穴塞ぎ)を行う必要があります。

侵入経路をすべて特定し、専用の資材で隙間なく封鎖する作業は、専門的な知識やスキルがないと困難です。

 

理由③:見えない場所の徹底的な殺菌・殺虫消毒が必要

ネズミが去った後も、天井裏などには大量の糞尿やダニやウイルス、病原菌が残されたままです。

信頼できる専門業者であれば、ネズミの追い出しや捕獲と同時に、専用の薬剤を用いて、ウイルスや病原菌の殺菌消毒ダニ・ノミなどの害虫駆除を行ってくれるため、その後の生活も安心できます。

 

おわりに:ネズミの糞と対策

ネズミの糞を見つけたら、それは「すでに家の中にネズミが定住し、活動している」という非常に危険なサインです。

放置すればするほど、ご自身の健康面や衛生面、さらには建物の資産価値にまで深刻なダメージを与えかねません。

まずは絶対に素手で触らず、安全な方法で清掃・消毒を行った上で、被害が拡大して手遅れになる前に、プロの害獣駆除業者に相談をすることをおすすめします。

特に、様々な害獣の中でも特にネズミは都心部で被害が急増しています。油断せず、早めに対処することが得策です。

           

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執筆・監修者

執筆者 林 翔平

林 翔平

2012年株式会社セスコに入社し、これまで1,000件以上のネズミ調査に従事。東京都ペストコントロール協会加盟。害獣駆除パートナーのコラム記事全ての執筆および監修を担当。

【保有資格】

・JPCA「ペストコントロール技術者1級」

・日本しろあり対策協会「しろあり防除施工士」

・日本健康住宅協会「健康住宅アドバイザー」

創業39

安心の実績 49,392

※2025年3月末

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