アライグマを屋根裏から「今すぐに」追い出す方法|守るべき注意点も解説

「アライグマの足音や鳴き声がうるさくて眠れない」
「とにかく“今すぐに”なんとかしたい」

私たち害獣駆除パートナーには、このような切実な声が日々多く寄せられています。

アライグマが屋根裏に侵入すると、ドスドスとした足音やクルルルといった鳴き声に悩まされ、夜も眠れなくなってしまう方も少なくありません。

このようなトラブルが起きているとき、屋根裏の状況は多くの場合、次のような深刻な状態に陥っています。

また、アライグマは体が大きく力も強いため、屋根裏の断熱材を引き裂いたり、大量の糞尿で天井にシミを作ったりと、放置すればするほど急速に被害が拡大します。糞にはアライグマ回虫(バイリサスカリス)などの危険な寄生虫が含まれていることもあり、衛生面でも一刻も早い対応が欠かせません。

そこでこの記事では、「今すぐに」アライグマを追い出す方法から、追い出し作業の際の注意点、追い出した後に必ずやるべきことまで詳しく解説します。まずはこの記事を参考にし、屋根裏に居座るアライグマの追い出しから始めましょう。

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【ここだけは注意!】アライグマを追い出す際の注意点

アライグマの追い出しを始める前に、「これだけは必ず注意していただきたい」という重要なポイントを2つ解説します。

 

注意点1:アライグマの幼獣(赤ちゃん)の置き去りに注意

生まれたばかりのアライグマの赤ちゃん
アライグマの幼獣(赤ちゃん)

アライグマが住宅の屋根裏に侵入した場合、そこで出産や子育てを行っているケースがあります。

この状態で安易に追い出しを実施してしまうと、親アライグマだけが逃げ、自力で動けない幼獣(赤ちゃん)が屋根裏に取り残されてしまいます。その結果、やがて幼獣が餓死し、深刻な悪臭や害虫の発生源となってしまうリスクが存在します。

幼獣の有無は屋根裏を実際に覗いて確認するのが確実ですが、成獣の重い足音に交じって軽い足音が聞こえたり、「キューキュー」「クルルルル」といった鳥の雛のような甲高い鳴き声が聞こえたりする場合は、幼獣が潜んでいる可能性が高いです。

実際のアライグマの幼獣の鳴き声は、以下の動画でご確認いただけます。

アライグマの出産は春先(4月~5月)に集中するため、この時期は特に注意が必要です。

こうした幼獣の気配を少しでも感じた場合には、無理をせず害獣駆除の専門業者に相談してみましょう。

アライグマの子どもがいる確証がある場合には、以下の記事もぜひ参考にしてください。

 

注意点2:中間天井や床下に避難される可能性があることに注意

天井裏に生息するアライグマの子ども
アライグマの子ども

屋根裏に侵入したアライグマを追い出そうとすると、最初に侵入してきた出入り口から逃げるのではなく、壁の隙間などを伝って床下や中間天井(1階と2階の間)に逃げ込んでしまうケースがあります。

こうなると、新しく逃げ込んだ場所であらためて追い出し作業を行う必要が生じ、想定以上に時間や手間がかかってしまいます。

こうした事態を避けるためには、「屋根裏や床下など複数の箇所で同時に追い出し作業を行う」ことが重要です。具体的な方法については、本記事の第3節「燻煙材・バルサンでの追い出し方法」で詳しく解説していますので、安全かつ確実に追い出しを実施したい方はぜひ最後まで読み進めてみてください。

また、「自分でアライグマを追い出すのは難しそうだな」と感じた場合は、無理をせず害獣駆除の専門業者へ早めに依頼することをおすすめします。

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アライグマを屋根裏から「今すぐに」追い出す方法

屋根裏で休むアライグマ
屋根裏で休むアライグマ

先述した注意点を踏まえたうえで、「それでも今すぐに自分で何とか対策を行いたい」という方に向けて、一般家庭でも実施しやすい追い出し方法を4つご紹介します。

 

方法1:天井を叩いて音・振動を与える

最も手軽なのは、アライグマがいそうな場所を真下から叩き、振動と音で威嚇する方法です。天井からドスドスという足音が聞こえたら、その真下を叩いてみましょう。

脚立に昇って直接叩いてもよいですし、足場が悪ければ長い棒や柄の長い掃除機のノズルなどで代用できます。先端に布やタオルを巻いておくと、天井材を傷つける心配もありません。

アライグマが屋根裏内を移動する音が聞こえたら、その後を追うように場所を変えながら繰り返し叩きます。「ここは安全ではない」と感じさせることができれば、自然と屋根裏から立ち去ります。物音がしなくなるまで根気よく続けましょう。

 

方法2:大きな音で警戒させる

掃除機やスマートフォン、スピーカーで大音量を鳴らす方法も、道具さえあればすぐに実行できます。

スマートフォンを使う場合は、天敵とされる大型犬の吠え声や、人の話し声・物音の動画を繰り返し再生すると効果が期待できます。アライグマは危険を察知すると、警戒して屋根裏から逃げ出そうとします。

音がしっかり届くよう、なるべく天井に近い位置で鳴らすことがポイントです。可能であれば天井点検口を開け、アライグマがいる屋根裏の中で直接音を出すとより効果的です。

天井点検口

天井点検口が見当たらない住宅の場合、和室があれば押入れの天井板が軽く外れる構造になっていることがあるため、確認してみましょう。

和室の押入れ上の開口部

点検口も和室もない場合、業者に依頼して新設することもできますが、時間がかかります。「今すぐに」追い出したい場合は、前述の「天井を叩く」方法や室内で「大きな音を出す」方法で追い出しを狙いましょう。

  

方法3:殺虫剤や忌避効果のあるスプレーを撒く

天井点検口があれば、市販の「殺虫スプレー」や「害獣用忌避スプレー」を撒くのも一つの手です。

成分そのものがアライグマに直接作用するわけではありませんが、刺激臭や噴射音がストレスとなり、屋根裏を嫌がって出ていく可能性があります。

ただし、スプレーが届く範囲は限られるため、アライグマが物陰や隅にいると効果が出にくくなります。また、至近距離で直接吹きかけると、驚いたアライグマが威嚇・反撃してくる恐れもあるため、必ず離れた場所から使用してください。アライグマは力が強く、興奮すると引っかきや咬みつきの被害につながることもあるため、無理に追い詰めないよう注意しましょう。

 

方法4:アライグマが嫌う強い匂いを置く

アライグマが苦手とする強い匂いを屋根裏に置く方法も効果が期待できます。

代表的なのは、アンモニア臭を発するものや、木酢液、唐辛子・ハーブ系の刺激臭のするものです。布やスポンジに染み込ませて置くだけで手軽に試せます。

ただし、屋根裏の隅々まで匂いを行き渡らせるのは難しく、離れた場所に隠れているアライグマには効果が薄いこともあります。

 

燻煙材・バルサンによる追い出しはさらに有効

追い出しの成功率をさらに高めたい場合は、市販の殺虫用「バルサン」や「害獣用燻煙材」の使用がおすすめです。いずれもホームセンター等で手軽に購入できます。

「害獣用燻煙材」にはアライグマが嫌がる成分が含まれているものが多く、効果的に追い出せます。

「バルサン」はもともと害虫駆除用の製品ですが、その煙や匂いをアライグマも嫌う傾向があるため、一定の効果が見込めます。

使用のコツは、屋根裏・中間天井(1階と2階の間)・床下で同時に炊くことです。これらの空間は壁の内部でつながっていることが多く、屋根裏だけで炊いても、アライグマが壁伝いに中間天井や床下へ避難して終わってしまうことがあります。複数箇所で同時に炊くことで逃げ場がなくなり、本来の侵入口から屋外へ逃げ出す可能性が高まります。

燻煙材によるアライグマの追い出し手順や注意点は、以下の記事でも詳しく解説しています。

アライグマを追い出した後は、速やかに侵入口を塞ぐことが重要です。侵入口を放置したままだと、非常に高い確率で再びアライグマが戻ってきます。

ご自身でアライグマ駆除を行う際の全体的な流れや注意点については、以下の記事も参考にしてください。

 

屋根裏の動物がアライグマかどうかわからない場合はどうする?

物音はするものの姿を見ていないと、アライグマかどうかの判断に迷う方も多いはずです。

侵入した動物の種類にかかわらず、追い出しの基本的な方法は共通しているため、本記事で紹介した対策はどの害獣に対しても一定の効果が見込めます。

似た印象を持たれやすいハクビシンはもちろん、ネズミやコウモリであっても、追い出し・再侵入防止・衛生処理という一連の流れは変わりません。もっとも、ネズミやコウモリはアライグマよりもずっと小さな隙間から出入りできるため、侵入経路の特定はより難しくなる傾向があります。

特にアライグマと混同されるハクビシンとの違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

 

アライグマの「捕獲」は無許可で行うと法律違反になるため要注意

捕獲されたアライグマ

アライグマは「鳥獣保護管理法」の保護対象であると同時に、外来生物法上の「特定外来生物」にも指定されている、二重に厳しい規制がかけられている動物です。

ここまでご紹介してきた「家からの追い出し」であれば一般の方でも許可は不要ですが、無許可での「捕獲」は法律で原則禁止されています。もし鳥獣保護管理法に違反して勝手に捕獲等を行った場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります。

さらに、仮に捕獲したアライグマを生きたまま無許可で野外に放してしまうと、今度は外来生物法違反となり、3年以下の懲役または300万円以下の罰金という、より重い処分の対象になり得ます。良かれと思って「遠くの山に逃がしてあげよう」という行為が、実は重大な法律違反になってしまう点には特に注意が必要です。

自宅周辺で「捕獲」や「処分」が必要になった場合は、ご自身で判断せず、必ず自治体から許可を得たうえで行うか、専門の駆除業者へ相談しましょう。

アライグマの捕獲に関する制度や自治体の支援については、以下の記事で詳しく解説しています。

 

アライグマを追い出した後に実施したいこと【追い出し後のトラブル防止策】

アライグマの追い出しに成功しても、そのままでは再侵入や衛生被害につながることがあります。次の防止策もあわせて実施しましょう。

 

防止策1:侵入経路を塞ぐ

アライグマの穴塞ぎ施工後

一度でも屋根裏に侵入されたということは、住宅のどこかにアライグマが入り込める穴や隙間が存在しているはずです。

アライグマには縄張り意識や帰巣本能があり、一度居心地の良い場所を見つけると繰り返し戻ってくる傾向があります。侵入口を放置すると、再侵入の確率は非常に高くなります。

追い出した後は、必ず侵入経路を特定し、塞ぐ工事を行いましょう。アライグマの侵入経路になりやすい場所は、主に次の4つです。

害獣が侵入しやすい場所

・屋根の重なり部分
・軒下のすき間
・床下換気口
・換気扇などの開口部

アライグマは前足が非常に器用で、わずかな隙間や配管の穴からもよじ登って侵入できるため、住宅を点検する際はこうした場所を重点的に確認してください。特に高所を好む性質があり、2階以上から侵入するケースも多く見られます。

以下の動画では、アライグマが住宅の軒下から屋根裏に侵入している様子が捉えられています。

こうしたアライグマの侵入経路の見つけ方や対策の詳細については、以下の記事で解説しています。

侵入口の穴塞ぎは、専門業者が慎重に施工しないと、施工不良によって再発するケースも見受けられます。「自分では難しそう」と感じたら、早めに害獣駆除業者へ相談しましょう。

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防止策2:フンの清掃・消毒

アライグマのフン清掃 施工前
アライグマの糞

侵入経路の穴塞ぎを確実に行えば、再発のリスクは大きく下がります。

しかし、アライグマが侵入していた場合、屋根裏には糞尿が蓄積している可能性が高いです。アライグマも一定の場所に繰り返し排泄する「溜め糞」の習性があり、放置すると悪臭やシミの原因になります。

さらに注意したいのが、アライグマの糞に含まれることがある「アライグマ回虫(バイリサスカリス・プロキオニス)」です。人間が誤ってその卵を口にしてしまうと、重篤な健康被害を引き起こす恐れがあるため、他の害獣に比べて糞尿の清掃時にはより一層の安全対策を徹底する必要があります。

清掃の際は、必ず手袋とマスクを着用し、できればゴーグルも使用してください。「ほうき」や「ちりとり」でフンをかき集め、ゴミ袋に密閉して処分します。掃除機は粉じんを巻き上げてしまうため使用を避けましょう。

アライグマのフン清掃 施工後
アライグマの糞 清掃後

使用した用具は処分するか、念入りに洗浄・消毒してください。糞が落ちていた場所などは、アルコール消毒を行うと安心です。なお、アライグマ回虫の卵は通常の消毒液では死滅しないため、物理的に除去することが重要です。

アライグマの糞の特徴や清掃方法については以下の記事も併せてご覧ください。

 

防止策3:ダニ・ノミの殺虫消毒

アライグマがいなくなった後も、寄生していたダニやノミが屋根裏に残り、人やペットに移って被害を及ぼすことがあります。皮膚炎や感染症の原因になることもあるため油断できません。

被害を防ぐには、アライグマが侵入していた屋根裏や床下全体でダニ・ノミの殺虫消毒を行う必要があります。

自分で対応する場合は、市販の殺虫用燻煙材を適切に使用しましょう。ただし、住宅全体をムラなく消毒するのは難易度が高いため、不安があれば専門の害獣駆除業者への依頼を検討してください。

自分でアライグマ駆除を行う場合の全手順は、以下の記事で詳しく解説しています。

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「確実なアライグマ対策」は専門業者へ

本記事では、今すぐ実践できるアライグマの「追い出し」から、フン清掃・消毒までの流れを解説しました。大まかな流れを振り返ると、次のようになります。

①アライグマの追い出し
②侵入経路の封鎖(穴塞ぎ)
③フンの清掃と消毒
④ダニ・ノミ対策の殺虫消毒

特に②の侵入経路の封鎖は、ご自身で行うと非常に手間がかかるうえ、少しでも不完全だと再侵入を繰り返す原因になります。

「自分では難しそう」「自分でやってみたが効果がなかった」という場合は、私たちのような専門業者にご相談ください。アライグマ駆除の費用や作業内容については、以下の記事で詳しく解説しています。

 

アライグマの追い出しに関するQ&A

Q.超音波機でもアライグマは追い出せますか?

A.超音波機は害獣対策グッズとして市販されていますが、効果は屋根裏の環境や個体差に大きく左右されるため、積極的にはおすすめしません。本記事の対策を行ったうえで、補助的な手段として検討する程度にとどめましょう。

 

Q.夜間に追い出しを行っても大丈夫でしょうか?

A.可能ですが、注意が必要です。アライグマは夜行性のため、夜間はエサを求めて外へ出払っている時間帯も多く、留守中に煙や音を使っても十分な追い出し効果が得られないことがあります。また、暗い中で作業するとパニックになったアライグマと鉢合わせする危険や、屋根裏の踏み抜きリスクも高まります。安全面と確実性を考慮すると、アライグマが屋根裏で休息している「日中」に対策を行うことを推奨します。

 

Q.追い出し中にアライグマに襲われないか心配です

A. アライグマは基本的に警戒心が強く、自分から人間を襲うことは多くありません。ただし力が強く、爪や歯も鋭いため、幼獣と一緒にいる場合や逃げ場を失って興奮している場合は攻撃的になることがあります。不用意に手を近づけたり、追い詰めたりしないよう注意してください。

 

Q.追い出しをした後は、何日後に穴塞ぎを行うのが良いですか?

A.できるだけ早く、理想は追い出し直後です。夜間に追い出した場合など、直後の対応が難しいときのみ翌日以降に行いましょう。その際は、アライグマが再侵入していないか、天井点検口から必ず確認してから作業してください。

 

Q.なぜアライグマは家の屋根裏に入るんですか?

A.屋根裏は外敵に襲われにくく、雨風もしのげる快適な空間です。高い場所を好み、身体能力も高いアライグマにとって、住宅の屋根裏は格好の住み処になりやすい場所といえます。

           

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執筆・監修者

執筆者 林 翔平

林 翔平

           

2012年株式会社セスコに入社し、これまで1,000件以上の害獣調査に従事。東京都ペストコントロール協会加盟。害獣駆除パートナーのコラム記事全ての執筆および監修を担当。

【保有資格】

・JPCA「ペストコントロール技術者1級」

・日本しろあり対策協会「しろあり防除施工士」

・日本健康住宅協会「健康住宅アドバイザー」

創業39年

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※2026年3月末

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