夕暮れの空を飛び交うコウモリを目にしたことがある方は多いでしょう。

コウモリは、人の暮らしに比較的近い存在であり、空を自由に飛ぶことができる唯一の哺乳類です。夜行性のため、日中は目立たないねぐらでひっそりと休み、夕方になると活動を始めます。公園や河川、田畑の上空など、餌となる昆虫が多く集まる場所で活発に飛び回るため、人の目に触れる機会も少なくありません。

蚊やゴキブリなどの害虫を食べる益獣(人間に利益をもたらす動物)としての側面もありますが、家屋に住み着いてしまうと、羽音や足音による騒音、糞尿による悪臭や衛生被害、さらには感染症の媒介といった被害を引き起こすことがあります。

本記事では、コウモリが家屋のどのような場所から侵入しやすいのかを解説します。駆除や被害予防の参考にしてください。

家の中に侵入・定着するコウモリ

コウモリは、日中に身を潜めるねぐらとして、狭くて暗く、安全な場所を好みます。そこで繁殖したり、冬眠して越冬することもあります。

そのため、家屋のわずかな隙間から侵入し、人に気付かれないまま住み着いてしまうことがあります。わずか1~2cmほどの隙間があれば、コウモリは容易に入り込めてしまうのです。

なお、街や人家の周辺に生息するコウモリの多くは、アブラコウモリという種類です。

コウモリの侵入経路の一覧

ここでは、コウモリが家に侵入しやすい経路や、住み着きやすい場所をまとめてご紹介します。

屋根裏(天井裏)

薄暗く、人が立ち入ることの少ない屋根裏(天井裏)は、コウモリにとって格好の住み処となります。

ちなみに「天井裏」とは各階の天井の上にある空間を指し、「屋根裏」は最上階の天井と屋根の間にある空間を指します。屋根裏は天井裏の一部に含まれます。

換気口・換気扇の排気口

外壁に設置された換気口や換気扇の排気口から、コウモリが侵入するケースは少なくありません。

侵入後はそのまま屋内に入り込む場合もあれば、壁の内部を住み処とすることもあります。

軒下(ひさし裏)

家屋の軒下(ひさし裏)は、常に薄暗く、雨も当たらないため、コウモリが住み着くことがあります。

戸袋(とぶくろ)

戸袋(とぶくろ)とは、引き戸や雨戸を収納するための箱型の構造部分を指します。

内部にはわずかな隙間と狭い空間があるため、コウモリが侵入して住み着くことがあります。

シャッターボックス

シャッターボックスとは、文字通りシャッターを収納するための箱型の構造部分です。

戸袋と同様に、内部にはわずかな隙間と狭い空間があるため、コウモリが侵入して住み着くことがあります。

外壁の隙間・ひび割れ

外壁に隙間やひび割れがあると、そこからコウモリが侵入して住み着くことがあります。

瓦屋根の隙間

瓦屋根は隙間が生じやすく、コウモリが入り込みやすい場所のひとつです。新築の家であっても、すぐに住み着かれてしまう被害が多発しています。

屋根から屋根裏へと侵入してしまうこともあるため、見つけた際には早めの対処が重要です。

窓・ドアの隙間

窓やドアの建て付けが悪くなったり、経年劣化によって隙間が生じると、そこからコウモリが侵入してしまうことがあります。

エアコンの配管周りの穴

エアコンの配管の周囲は隙間が生じやすく、コウモリが壁の内部へ侵入する経路となることがあります。

車庫(ガレージ)

車庫(ガレージ)は暗く人目につきにくいうえ、隙間が生じやすいため、コウモリが住み着きやすい場所のひとつです。

物置・古い蔵

敷地内に人がほとんど立ち入らない物置や古い蔵があると、コウモリにとって格好の住み家となってしまうことがあります。

コウモリの侵入をどうやって確認する?

次のような被害が見られる場合、家屋にコウモリが侵入している可能性があります。

糞の落下・堆積

コウモリが家に住み着くと、最も起こりやすいのが糞による被害です。侵入箇所の周辺に大量の糞が落下・堆積したり、壁面に付着したりすることがあります。糞が溜まると見た目が悪く、悪臭を放つだけでなく、感染症のリスクもあるため注意が必要です。

コウモリの糞は、長さ5~10mm、直径2mmほどの細長い形状をしています。色は黒か茶色。乾燥してパサパサしており、触ると崩れます。

壁や天井裏からの騒音

屋内に侵入したコウモリは、壁の中や天井裏で音を立てることがあります。「カサカサ」「パタパタ」といった移動音や羽音、「キーキー」「ジージー」「キュルキュル」といった鳴き声が典型的な騒音です。

出入りの目撃

夕方、屋根や外壁などから、コウモリが出入りする姿を実際に目撃した場合、その周辺に侵入経路がある恐れがあります。

室内への侵入

人が生活する室内にコウモリが入り込むこともあります。直接触るのは危険なため、窓を開けて自然に外へ出ていくのを待ちましょう。

コウモリ被害にお悩みの方は専門家に相談しよう

これまで紹介したようなコウモリの侵入経路や侵入場所を一つひとつ対策していけば、被害のリスクを減らすことは可能です。

しかし、実際には専門的な技術や専用資材が必要となるケースも多く、家屋全体に対して個人で完全な対策を施すのは困難です。

さらに「鳥獣保護管理法」により、事前の許可なくコウモリを捕獲したり殺傷したりすることは禁止されています。

そのため、コウモリの発生に不安を感じている方や、すでに被害に悩まされている方は、害獣駆除の専門業者に相談することをおすすめします。

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執筆・監修者

林 翔平

2012年株式会社セスコに入社し、これまで1,000件以上のネズミ調査に従事。東京都ペストコントロール協会加盟。害獣駆除パートナーのコラム記事全ての執筆および監修を担当。

【保有資格】
・日本しろあり対策協会「しろあり防除施工士」
・日本健康住宅協会「健康住宅アドバイザー」